退職したらもらえるお金は9種類!給付金一覧と申請方法・条件を徹底解説
実は退職後に受け取れるお金は、失業手当や退職金だけではありません。
条件を満たせば、最大で9種類もの給付金や手当を受け取れる可能性があるのです。
ただし、それぞれの給付金には申請期限や受給条件があり、知らないまま放置すると本来もらえるはずのお金を逃してしまうことも。
この記事では、退職後にもらえるお金の全9種類について、受給条件から申請方法まで徹底的に解説します。
自己都合退職と会社都合退職の違いや、怪しい「退職給付金サポート」の見分け方についてもお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
まずは、退職に関する相談ができるおすすめのサービスをご紹介します。
| サービス名 | 特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| ハローワーク | 失業手当・再就職手当の申請窓口。全国500ヶ所以上で無料相談可能 | 失業手当を申請したい人 |
| 社会保険労務士 | 複雑な給付金申請をプロがサポート。傷病手当金の申請代行も対応 | 手続きに不安がある人 |
| 労働基準監督署 | 未払い賃金や残業代の相談。会社とのトラブル対応も可能 | 会社との金銭トラブルがある人 |
退職後のお金を最大限受け取るためには、正しい知識と効率的な申請手順を知っておくことが重要です。
あなたの状況に合った給付金を漏れなく受給して、安心して次のステップに進みましょう。
退職したらもらえるお金全9種一覧!受給条件・申請方法を解説
退職後に受け取れるお金は、公的な給付金から会社独自の制度まで、実に9種類もあります。
ただし、すべての人がすべての給付金を受け取れるわけではありません。
それぞれに受給条件があり、申請方法も異なります。
自分がどの給付金の対象になるのかを把握しておくことで、退職後の生活資金をしっかり確保できます。
以下では、9種類の給付金について、受給条件・金額の目安・申請方法を詳しく解説していきます。
| 給付金の種類 | 支給元 | 主な対象者 |
|---|---|---|
| 失業手当(基本手当) | 雇用保険 | 求職活動中の人 |
| 再就職手当 | 雇用保険 | 早期に再就職した人 |
| 就業促進定着手当 | 雇用保険 | 再就職後に給与が下がった人 |
| 教育訓練給付金 | 雇用保険 | スキルアップしたい人 |
| 傷病手当金 | 健康保険 | 病気やケガで働けない人 |
| 退職金 | 会社 | 退職金制度がある会社の従業員 |
| 未払い賃金・残業代 | 会社 | 未払いがある人 |
| 特例一時金 | 雇用保険 | 季節労働者など |
| 脱退一時金 | 年金機構 | 短期滞在の外国人など |
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
①失業手当(基本手当)|転職活動中の生活費をカバーできる
失業手当は、退職後に次の仕事を探している人の生活を支える、最も基本的な給付金です。
正式名称は「基本手当」といい、雇用保険から支給されます。
受給するためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
- 離職日以前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あること(会社都合の場合は1年間に6ヶ月以上)
- 働く意思と能力があり、積極的に求職活動を行っていること
- ハローワークに求職の申込みをしていること
金額の目安は、退職前6ヶ月間の賃金をもとに計算されます。
賃金日額に給付率(50〜80%)をかけた金額が「基本手当日額」となり、年齢によって上限額が設定されています。
厚生労働省の資料によると、2024年8月時点の基本手当日額の上限は、30歳未満で6,945円、45歳以上60歳未満で8,490円となっています。
申請はハローワークで行います。
離職票を持参して求職申込みをすると、受給資格の確認が行われます。
失業手当のメリットは、転職活動中の生活費を確保できる点です。
一方で、受給中は4週間に1回ハローワークに出向いて求職活動の報告をする必要があります。
また、一度受給すると雇用保険の被保険者期間がリセットされるため、再就職後すぐに退職した場合に再び失業手当を受けられない可能性がある点には注意が必要です。
②再就職手当|早く就職するほど多くもらえるボーナス的な給付金
再就職手当は、失業手当の受給中に早期に再就職が決まった人に支給される「お祝い金」のような給付金です。
「失業手当をもらい続けた方が得」という考えを防ぎ、早期の再就職を促進する目的で設けられています。
受給するための主な条件は以下のとおりです。
- 失業手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていること
- 1年以上継続して雇用されることが確実な職に就くこと
- 過去3年以内に再就職手当を受給していないこと
- 離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと
金額は、基本手当日額×支給残日数×給付率で計算されます。
給付率は、支給残日数が3分の2以上残っていれば70%、3分の1以上残っていれば60%となります。
| 支給残日数 | 給付率 |
|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 70% |
| 所定給付日数の3分の1以上 | 60% |
たとえば、基本手当日額が6,000円で所定給付日数が90日の人が、支給残日数70日の時点で再就職した場合、6,000円×70日×70%=294,000円を受け取れます。
申請は再就職先に入社した後、ハローワークで行います。
入社日から1ヶ月以内に「再就職手当支給申請書」を提出してください。
早く再就職するほど多くの手当を受け取れるため、積極的に転職活動を進めるモチベーションにもなります。
ただし、失業手当を満額受給した場合と比べて総額が少なくなるケースもあるため、自分にとってどちらが有利かを計算してみることをおすすめします。
③就業促進定着手当|再就職後に給与が下がった場合の補填
就業促進定着手当は、再就職手当を受け取った人が、再就職先で6ヶ月以上働いた後に申請できる給付金です。
前職よりも給与が下がった場合に、その差額の一部を補填してくれます。
受給条件は以下のとおりです。
- 再就職手当を受給していること
- 再就職先で6ヶ月以上継続して雇用されていること
- 再就職先での6ヶ月間の賃金日額が、離職前の賃金日額より低いこと
金額の計算方法は、(離職前の賃金日額−再就職後6ヶ月間の賃金日額)×再就職後6ヶ月間の賃金支払いの基礎となった日数です。
ただし、基本手当日額×基本手当の支給残日数×40%(または30%)が上限となります。
申請のタイミングは、再就職した日から6ヶ月経過した日の翌日から2ヶ月以内です。
忘れずにハローワークで手続きを行いましょう。
この手当のメリットは、転職で収入が下がっても生活への影響を軽減できる点です。
とくに、やりたい仕事への転職や未経験の業界へのチャレンジで一時的に年収が下がる場合に心強い制度といえます。
デメリットとしては、6ヶ月間勤務しないと申請できないため、すぐにお金が必要な場合には間に合わない点が挙げられます。
④教育訓練給付金|資格取得やスキルアップ費用の一部が戻ってくる
教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定する講座を受講した場合に、費用の一部が支給される制度です。
在職中でも退職後でも利用できるため、キャリアアップを目指す人に人気があります。
給付金は3種類あり、それぞれ給付率と上限額が異なります。
| 種類 | 給付率 | 上限額 | 対象講座の例 |
|---|---|---|---|
| 一般教育訓練給付金 | 20% | 10万円 | 簿記、TOEIC対策など |
| 特定一般教育訓練給付金 | 40% | 20万円 | 大型免許、介護職員初任者研修など |
| 専門実践教育訓練給付金 | 最大70% | 年間56万円 | 看護師、社会福祉士、MBAなど |
受給するには、雇用保険の被保険者期間が一定以上必要です。
一般教育訓練給付金の場合は、初めて利用する人で1年以上、2回目以降の人は3年以上の被保険者期間が求められます。
申請は講座修了後1ヶ月以内にハローワークで行います。
受講費用は先に自分で支払い、修了後に給付金を受け取る仕組みです。
メリットは、資格取得やスキルアップにかかる費用負担を大幅に軽減できる点です。
専門実践教育訓練給付金なら最大70%が戻ってくるため、数十万円〜100万円以上の節約になることもあります。
一方、途中で講座を辞めてしまうと給付金は支給されません。
また、指定講座以外は対象外となるため、受講前に「教育訓練給付制度検索システム」で対象講座かどうかを確認しておきましょう。
⑤傷病手当金|病気やケガで働けない期間の収入を補償
傷病手当金は、業務外の病気やケガで働けなくなった場合に、健康保険から支給される給付金です。
退職後も条件を満たせば引き続き受給できます。
受給するには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。
- 業務外の病気やケガで療養中であること
- 療養のため仕事に就けないこと
- 連続する3日間の待期期間を含め、4日以上仕事を休んでいること
- 休んでいる期間に給与の支払いがないこと
金額は、直近12ヶ月の標準報酬月額の平均÷30日×2/3で計算されます。
支給期間は、支給開始日から通算して1年6ヶ月が上限です。
退職後も傷病手当金を継続して受給するためには、追加の条件があります。
- 退職日までに継続して1年以上の被保険者期間があること
- 退職日に出勤していないこと(有給休暇を取得している場合は可)
申請は、加入している健康保険組合または協会けんぽに対して行います。
「傷病手当金支給申請書」に医師の意見書を添付して提出してください。
メリットは、収入がなくなる不安を軽減できる点です。
長期療養が必要な場合でも、最長1年6ヶ月間は収入の約3分の2を確保できます。
ただし、失業手当と同時に受給することはできません。
病気やケガで求職活動ができない状態であれば、まず傷病手当金を受給し、回復後に失業手当を申請するという流れになります。
⑥退職金|会社から支給されるまとまったお金
退職金は、会社が独自に設けている制度で、退職時にまとまったお金を受け取れるものです。
法律で義務付けられているわけではないため、退職金制度がない会社もあります。
自分の会社に退職金制度があるかどうかは、就業規則や退職金規程で確認できます。
受給条件は会社ごとに異なりますが、一般的には以下のような基準が設けられています。
- 一定期間以上(3年など)勤務していること
- 懲戒解雇でないこと
- 所定の手続きを行っていること
金額は勤続年数や役職によって大きく異なります。
厚生労働省の調査によると、大企業で勤続20年以上の場合は1,000万円を超えることもありますが、中小企業や勤続年数が短い場合は数十万円程度にとどまることもあります。
勤続35年以上の大学・大学院卒の場合、退職金の平均額は約2,037万円となっています。
退職金の受け取り方には、一時金として一括で受け取る方法と、年金形式で分割して受け取る方法があります。
一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が適用され、税金面で優遇されます。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円×勤続年数(最低80万円) |
| 20年超 | 800万円+70万円×(勤続年数−20年) |
メリットは、まとまった資金を一度に受け取れる点です。
住宅ローンの繰上げ返済や転職活動中の生活費として活用できます。
デメリットは、金額によっては税金がかかる点です。
退職所得控除を超えた部分には所得税と住民税が課されますが、給与所得と比べて税負担は軽くなっています。
⑦未払い賃金・残業代|請求すれば取り戻せるお金
未払い賃金や残業代は、本来受け取るべきだったお金を退職後に請求して取り戻せるものです。
サービス残業が常態化していた会社や、残業代が適切に計算されていなかった場合は、相当な金額になることもあります。
請求できる可能性があるものは以下のとおりです。
- 未払いの残業代(時間外労働、深夜労働、休日労働の割増賃金)
- 未消化の有給休暇の買取り(会社に制度がある場合)
- 未払いの諸手当(通勤手当、住宅手当など)
- 退職月の日割り賃金
賃金の請求権には時効があります。
2020年4月1日以降に支払日が到来した賃金の時効は3年間です。
それ以前の賃金は2年間で時効となっています。
| 賃金の支払日 | 時効 |
|---|---|
| 2020年4月1日以降 | 3年 |
| 2020年3月31日以前 | 2年 |
請求方法は、まず会社に直接交渉することから始めます。
会社が応じない場合は、内容証明郵便で請求書を送付したり、労働基準監督署に相談したりする方法があります。
それでも解決しない場合は、労働審判や訴訟といった法的手段を検討することになります。
メリットは、本来もらうべきだったお金を取り戻せる点です。
タイムカードや給与明細などの証拠があれば、数十万円〜数百万円を回収できるケースもあります。
デメリットは、証拠がないと請求が難しい点と、会社との関係が悪化する可能性がある点です。
在職中に残業時間の記録を残しておくことをおすすめします。
⑧特例一時金|季節労働者など短期雇用者が対象の一括給付
特例一時金は、季節労働者など短期間の雇用を繰り返す人のための給付金です。
通常の失業手当とは異なり、一括で受け取れるのが特徴です。
受給条件は以下のとおりです。
- 短期雇用特例被保険者であること(1年未満の短期雇用を繰り返す労働者)
- 離職日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること
- 働く意思と能力があり、求職活動を行っていること
金額は、基本手当日額の40日分が一括で支給されます。
たとえば、基本手当日額が5,000円の場合、5,000円×40日=200,000円を一度に受け取れます。
申請はハローワークで行います。
離職票を持参して手続きをしてください。
特例一時金と通常の失業手当の違いを表にまとめました。
| 項目 | 特例一時金 | 失業手当(基本手当) |
|---|---|---|
| 支給方法 | 一括支給 | 4週間ごとに分割支給 |
| 支給日数 | 40日分 | 90日〜330日 |
| 求職活動 | 要件が緩い | 4週間に1回の認定が必要 |
メリットは、短期間でまとまったお金を受け取れる点です。
次の仕事が決まっている場合でも、一括で受け取れるため生活費の補填に役立ちます。
デメリットは、通常の失業手当と比べて総額が少なくなる場合がある点です。
長期間の求職活動を予定している人は、通常の失業手当を選んだ方が有利になることもあります。
⑨脱退一時金(年金関連)|短期間で退職した外国人などが対象
脱退一時金は、日本で働いていた外国人が帰国する際に、支払った年金保険料の一部を取り戻せる制度です。
日本に短期間しか滞在しない外国人にとって、将来の年金受給が難しいことへの救済措置として設けられています。
受給条件は以下のとおりです。
- 国民年金または厚生年金の加入期間が6ヶ月以上あること
- 日本国内に住所がないこと
- 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)を満たしていないこと
- 日本を出国後2年以内に請求すること
金額は、加入期間と納付した保険料に応じて計算されます。
厚生年金の場合は、被保険者であった期間の平均標準報酬額に支給率を乗じた額となります。
| 加入期間 | 支給率 |
|---|---|
| 6ヶ月以上12ヶ月未満 | 0.5 |
| 12ヶ月以上18ヶ月未満 | 1.0 |
| 18ヶ月以上24ヶ月未満 | 1.5 |
| 60ヶ月以上 | 5.0 |
申請は、出国後に日本年金機構へ「脱退一時金裁定請求書」を郵送します。
在留カードや年金手帳のコピーなどの書類が必要です。
メリットは、日本を離れる際に年金保険料の一部を取り戻せる点です。
将来日本で年金を受け取る予定がない外国人にとっては、掛け捨てにならずに済みます。
デメリットは、脱退一時金を受け取ると、その期間の年金加入記録がなくなる点です。
将来的に日本で年金を受給したい場合は、請求しない方が有利になることもあります。
退職給付金と失業手当は何が違う?混同しやすい用語を整理
退職に関するお金の話をするとき、「退職給付金」「失業手当」「退職金」など、似たような言葉がたくさん出てきて混乱することがあります。
インターネットで情報を調べる際にも、これらの用語が正確に使い分けられていないケースが見受けられます。
ここでは、混同しやすい用語を整理して、それぞれの違いを明確にしておきましょう。
正しい知識を持っておくことで、自分がどの給付金を受け取れるのかを正確に判断できるようになります。
「退職給付金」という公的制度は存在しない
まず知っておいていただきたいのは、「退職給付金」という名前の公的制度は存在しないということです。
この言葉は、退職に関連して受け取れるお金の総称として使われていることが多いのです。
「退職給付金」が指す可能性があるものを整理すると、以下のようになります。
- 失業手当(基本手当)
- 退職金
- 再就職手当
- 傷病手当金
- これらを組み合わせた総額
インターネット広告などで「退職給付金200万円もらえる」といった表現を見かけることがありますが、これは特定の制度を指しているわけではありません。
複数の給付金を合算した金額や、特定の条件を満たした場合の最大額を示していることがほとんどです。
「退職給付金」という言葉を見かけたら、具体的に何を指しているのかを確認するようにしましょう。
失業手当(基本手当)は雇用保険から支給される公的な給付金
失業手当は、雇用保険制度に基づいて支給される公的な給付金です。
正式名称は「基本手当」といいます。
失業手当の特徴をまとめると、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給元 | 雇用保険(公的制度) |
| 申請先 | ハローワーク |
| 受給条件 | 雇用保険に一定期間加入、求職活動を行っていること |
| 金額 | 退職前の賃金の50〜80%程度(上限あり) |
| 支給期間 | 90日〜330日(年齢・退職理由・被保険者期間による) |
失業手当を受給するには、ハローワークで求職申込みをする必要があります。
「働きたいけれど仕事が見つからない」という状態の人を支援する制度なので、すでに転職先が決まっている場合や、病気などで働けない場合は受給できません。
また、4週間に1回の「失業認定日」にハローワークに出向き、求職活動の報告をする必要があります。
この認定を受けないと、次の期間の失業手当が支給されません。
退職金は会社が独自に設けている制度
退職金は、失業手当とは全く別のもので、会社が独自に設けている制度です。
法律で義務付けられているわけではないため、退職金制度がない会社もあります。
失業手当と退職金の違いを表にまとめました。
| 項目 | 失業手当 | 退職金 |
|---|---|---|
| 支給元 | 雇用保険(国の制度) | 会社(任意の制度) |
| 義務 | 条件を満たせば必ず支給 | 会社に制度があれば支給 |
| 申請先 | ハローワーク | 会社(または退職金共済など) |
| 金額の決まり方 | 法律で計算方法が決まっている | 会社の規程による |
| 受給条件 | 求職活動をしていること | 会社の規程による |
退職金制度があるかどうかは、入社時にもらった就業規則や退職金規程で確認できます。
わからない場合は、人事部に問い合わせてみましょう。
中小企業の場合は「中小企業退職金共済(中退共)」に加入しているケースもあります。
この場合、退職金は会社からではなく、中退共から直接支給されます。
退職前に、自分の会社がどのような退職金制度を採用しているかを確認しておくことをおすすめします。
自己都合退職でもらえるお金と会社都合退職の違い
退職理由が「自己都合」か「会社都合」かによって、もらえるお金の金額や支給開始時期が大きく変わります。
この違いを知らないまま退職してしまうと、本来もらえるはずのお金を逃してしまう可能性があります。
ここでは、自己都合退職と会社都合退職の違いを詳しく解説します。
また、自己都合退職でも会社都合と同等の扱いを受けられる「特定理由離職者」についてもお伝えします。
失業手当は自己都合だと給付制限期間がある
失業手当の支給開始時期は、退職理由によって大きく異なります。
自己都合退職の場合、7日間の待期期間に加えて、2ヶ月または3ヶ月の「給付制限期間」があります。
この期間中は失業手当を受け取れません。
| 退職理由 | 待期期間 | 給付制限期間 | 支給開始 |
|---|---|---|---|
| 会社都合 | 7日間 | なし | 約1週間後 |
| 自己都合(初回〜2回目) | 7日間 | 2ヶ月 | 約2ヶ月後 |
| 自己都合(3回目以降) | 7日間 | 3ヶ月 | 約3ヶ月後 |
給付制限期間が2ヶ月になるか3ヶ月になるかは、過去5年間に何回自己都合退職で失業手当を受給したかによって決まります。
2回までは2ヶ月、3回目以降は3ヶ月の給付制限がかかります。
会社都合退職の場合は、7日間の待期期間が終わればすぐに失業手当の支給が始まります。
退職後すぐにお金が必要な場合は、この違いが生活に大きく影響します。
失業手当の給付日数も退職理由で大きく変わる
失業手当をもらえる日数(所定給付日数)も、退職理由によって大きく異なります。
自己都合退職の場合、年齢に関係なく、被保険者期間によって90日〜150日の範囲で決まります。
一方、会社都合退職の場合は、年齢と被保険者期間によって90日〜330日と、かなり幅広く設定されています。
自己都合退職の場合の所定給付日数は以下のとおりです。
| 被保険者期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
会社都合退職の場合は、45歳以上60歳未満で被保険者期間20年以上の人が最も長く、330日の給付を受けられます。
この差は金額に換算すると数十万円〜100万円以上にもなることがあります。
退職理由が会社都合に該当するかどうかは、ハローワークで判断されます。
会社が発行する離職票に記載された退職理由に異議がある場合は、ハローワークに相談しましょう。
退職金は自己都合だと減額されるケースが多い
退職金についても、退職理由によって金額が変わることがあります。
多くの会社では、自己都合退職の場合に退職金の支給率を下げる規定を設けています。
一般的な退職金の支給率の例は以下のとおりです。
| 退職理由 | 支給率の目安 |
|---|---|
| 定年退職 | 100% |
| 会社都合退職 | 100% |
| 自己都合退職 | 70〜80%程度 |
| 懲戒解雇 | 0〜50%程度 |
たとえば、退職金規程で「自己都合退職の場合は会社都合退職の80%を支給する」と定められている場合、本来1,000万円もらえるはずの退職金が800万円に減額されます。
また、勤続年数によって支給率が変わる会社もあります。
「勤続3年未満は支給なし」「勤続5年未満は50%支給」といった段階的な規定を設けているケースもあります。
退職金の支給条件は会社ごとに異なるため、必ず就業規則や退職金規程で確認してください。
自己都合でも会社都合扱いになる「特定理由離職者」とは
自己都合退職であっても、「特定理由離職者」として認められれば、会社都合退職と同等の給付を受けられます。
特定理由離職者とは、やむを得ない理由で退職せざるを得なかった人のことです。
特定理由離職者に該当する主なケースは以下のとおりです。
- 本人の病気やケガにより働けなくなった場合
- 妊娠・出産・育児により退職した場合
- 家族の介護のために退職した場合
- 配偶者の転勤に伴い退職した場合
- 有期雇用契約が更新されなかった場合
- 通勤困難な場所への転勤を命じられた場合
特定理由離職者として認められると、以下のメリットがあります。
- 給付制限期間がなくなる(すぐに失業手当を受け取れる)
- 所定給付日数が会社都合退職と同等になる場合がある
特定理由離職者に該当するかどうかは、ハローワークで判断されます。
退職理由を証明する書類(診断書、介護認定の通知など)を持参して相談しましょう。
自己都合退職でも、やむを得ない事情がある場合は、諦めずにハローワークに相談することをおすすめします。
退職給付金200万円は本当?怪しい広告やサービスの見分け方
インターネットやSNSで「退職給付金200万円もらえる」「知らないと損する退職金の裏技」といった広告を見かけることがあります。
これらの広告は本当なのでしょうか。
結論から言うと、すべてが嘘というわけではありませんが、誇張されていたり、条件が限定されていたりするケースがほとんどです。
ここでは、怪しい広告やサービスの見分け方について解説します。
「退職給付金200万円もらえる」広告の正体とは
「退職給付金200万円」という金額は、複数の給付金を組み合わせた場合の最大値を示していることが多いです。
たとえば、以下のような計算で200万円に達する可能性はあります。
| 給付金の種類 | 金額の例 |
|---|---|
| 失業手当(90日分) | 約50万円 |
| 傷病手当金(6ヶ月分) | 約90万円 |
| 再就職手当 | 約30万円 |
| 教育訓練給付金 | 約30万円 |
| 合計 | 約200万円 |
しかし、この金額を受け取るには、それぞれの給付金の受給条件をすべて満たす必要があります。
失業手当と傷病手当金は同時に受給できないため、上記のような計算は現実的ではありません。
また、金額は個人の状況(年齢、賃金、被保険者期間、退職理由など)によって大きく異なります。
「200万円もらえる」という広告は、最も条件の良いケースを示しているに過ぎないのです。
退職給付金サポートや代行サービスは怪しい?
退職に関する給付金の申請をサポートするサービスや代行業者が増えています。
すべてが怪しいわけではありませんが、注意が必要なサービスも存在します。
注意すべきサービスの特徴は以下のとおりです。
- 「絶対にもらえる」「確実に受給できる」と断言している
- 成功報酬として給付金の30%以上を手数料として請求する
- 具体的なサービス内容や料金を明示していない
- 「今だけ」「先着○名」など煽り文句が多い
- 運営会社の情報が不透明
本来、失業手当や傷病手当金などの公的給付金は、自分でハローワークや健康保険組合に申請すれば無料で手続きできます。
申請方法がわからない場合は、ハローワークの窓口で丁寧に教えてもらえます。
どうしても専門家のサポートが必要な場合は、社会保険労務士に相談することをおすすめします。
社会保険労務士は国家資格を持った専門家であり、適正な料金でサポートを受けられます。
信頼できる相談先と怪しいサービスを見分けるポイント
退職後のお金について相談する際は、信頼できる窓口を選ぶことが重要です。
以下に、信頼できる相談先とその特徴をまとめました。
| 相談先 | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
| ハローワーク | 失業手当の申請窓口。国の機関なので安心 | 無料 |
| 年金事務所 | 年金に関する相談窓口 | 無料 |
| 健康保険組合 | 傷病手当金の申請窓口 | 無料 |
| 労働基準監督署 | 未払い賃金のトラブル相談 | 無料 |
| 社会保険労務士 | 複雑な申請のサポート。国家資格者 | 有料(明確な料金体系) |
| 弁護士 | 法的トラブルの相談 | 有料(明確な料金体系) |
怪しいサービスを見分けるポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 運営会社の所在地や代表者名が明記されているか
- 料金体系が明確か
- 「全員がもらえる」などの誇大広告をしていないか
- 口コミや評判はどうか
- 国家資格者(社会保険労務士など)が関与しているか
不安な場合は、まずハローワークや年金事務所など、公的な窓口に相談することをおすすめします。
公的窓口であれば、無料で正確な情報を得られます。
退職後のお金を申請する際に知っておくべき注意点
退職後にもらえるお金は、申請しなければ受け取れません。
また、申請にはさまざまなルールや期限があります。
これらを知らないと、本来もらえるはずのお金を逃してしまう可能性があります。
ここでは、申請の際に知っておくべき重要な注意点を解説します。
申請期限を過ぎるともらえなくなる給付金がある
各種給付金には申請期限が設けられています。
期限を過ぎると、どんなに条件を満たしていても受給できなくなるため注意が必要です。
主な給付金の申請期限は以下のとおりです。
| 給付金の種類 | 申請期限 |
|---|---|
| 失業手当 | 離職日の翌日から1年以内 |
| 再就職手当 | 再就職日から1ヶ月以内 |
| 就業促進定着手当 | 再就職日から6ヶ月経過後2ヶ月以内 |
| 教育訓練給付金 | 講座修了日の翌日から1ヶ月以内 |
| 傷病手当金 | 療養のため休んだ日の翌日から2年以内 |
| 未払い賃金 | 支払日から3年(2020年4月以降の賃金) |
| 脱退一時金 | 出国後2年以内 |
とくに失業手当は要注意です。
所定給付日数が90日の人でも、申請が遅れて支給期間が短くなってしまうことがあります。
たとえば、離職日から11ヶ月後に申請した場合、残りの受給期間は1ヶ月しかありません。
退職したら、できるだけ早くハローワークに行くことをおすすめします。
複数の給付金を同時にもらえない組み合わせがある
退職後にもらえる給付金の中には、同時に受給できない組み合わせがあります。
これを知らずに申請すると、片方の給付金しか受け取れないことになります。
同時に受給できない主な組み合わせは以下のとおりです。
| 組み合わせ | 説明 |
|---|---|
| 失業手当と傷病手当金 | 求職活動ができる状態(失業手当)と働けない状態(傷病手当金)は両立しないため |
| 失業手当と老齢年金 | 65歳以上で年金を受給している場合、失業手当との調整がある |
| 傷病手当金と障害年金 | 同一の傷病で両方を受給する場合、傷病手当金が調整される |
病気やケガで働けない場合は、まず傷病手当金を受給し、回復して求職活動ができるようになってから失業手当を申請するのが一般的な流れです。
傷病手当金の受給中に失業手当の受給期間が過ぎてしまわないか心配な場合は、ハローワークに相談してください。
「受給期間延長」の手続きをすることで、失業手当の受給期間を最長4年まで延長できます。
退職理由によって受給条件や金額が変わる
前述のとおり、退職理由は給付金の受給条件や金額に大きく影響します。
退職理由によって変わる主な項目を整理すると、以下のとおりです。
| 項目 | 自己都合退職 | 会社都合退職 |
|---|---|---|
| 失業手当の給付制限 | 2〜3ヶ月 | なし |
| 失業手当の給付日数 | 90〜150日 | 90〜330日 |
| 退職金の支給率 | 減額されることが多い | 満額支給されることが多い |
| 再就職手当の受給開始 | 給付制限期間の1ヶ月後から | 待期期間終了後から |
懲戒解雇の場合は、退職金が全額不支給になることもあります。
また、失業手当についても、自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合は、3ヶ月の給付制限がかかります。
退職時には、離職票に記載された退職理由を必ず確認してください。
実際の退職理由と異なる場合は、ハローワークに異議を申し立てることができます。
申請に必要な書類は退職前に会社から受け取っておく
給付金の申請には、会社から発行される書類が必要です。
退職後に書類を請求すると時間がかかることがあるため、退職前に準備しておきましょう。
退職前に受け取っておくべき主な書類は以下のとおりです。
- 離職票(失業手当の申請に必須。退職後に発行されるが、発行を依頼しておく)
- 源泉徴収票(確定申告や転職先への提出に必要)
- 健康保険資格喪失証明書(国民健康保険への切り替えに必要)
- 退職金の明細書(退職金が支給される場合)
- 退職証明書(転職先から求められることがある)
- 雇用保険被保険者証(転職先での手続きに必要)
離職票は退職後でないと発行されませんが、退職前に「離職票を発行してほしい」と人事部に伝えておくとスムーズです。
会社によっては、依頼しないと発行してくれないケースもあります。
万が一、会社が離職票を発行してくれない場合は、ハローワークに相談しましょう。
ハローワークから会社に対して発行を促してもらえます。
転職先が決まっていても申請できる給付金がある
「転職先が決まっているから給付金は関係ない」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、転職先が決まっていても申請できる給付金があります。
| 給付金 | 転職先が決まっている場合 |
|---|---|
| 再就職手当 | ○ 申請可能(むしろ早期再就職が条件) |
| 就業促進定着手当 | ○ 再就職後6ヶ月経過後に申請可能 |
| 教育訓練給付金 | ○ 在職中でも申請可能 |
| 退職金 | ○ 転職先に関係なく支給される |
| 失業手当 | × 求職活動中であることが条件 |
とくに再就職手当は、早く転職先が決まった人こそ申請すべき給付金です。
失業手当の支給残日数が多いほど、多くの手当を受け取れます。
教育訓練給付金は、在職中でも利用できます。
転職前にスキルアップしておきたい場合は、ぜひ活用してください。
退職後のお金を最大限もらうための効率的な申請手順
退職後のお金を漏れなく受け取るためには、効率的な順序で手続きを進めることが重要です。
順番を間違えると、申請期限を過ぎてしまったり、受給条件を満たせなくなったりすることがあります。
ここでは、退職前から再就職後まで、6つのステップで申請手順を解説します。
STEP1|退職前に会社からもらう書類を確認して準備する
退職前にやるべき最も重要なことは、必要書類の確認と準備です。
退職後に書類を請求すると時間がかかるため、退職前に準備しておきましょう。
退職前に確認・準備すべき書類は以下のとおりです。
| 書類名 | 用途 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 離職票 | 失業手当の申請 | 発行を依頼しているか |
| 源泉徴収票 | 確定申告、転職先提出 | 退職日に受け取れるか |
| 健康保険資格喪失証明書 | 国保への切り替え | いつ発行されるか |
| 退職金の明細 | 金額の確認 | 退職金制度の有無、支給日 |
| 雇用保険被保険者証 | 転職先での手続き | 紛失していないか |
退職日までに人事部に連絡し、これらの書類がいつ、どのように発行されるかを確認しておきましょう。
また、退職金の支給日や支給方法についても確認しておくと安心です。
STEP2|退職後すぐにハローワークで求職申込みをする
退職したら、できるだけ早くハローワークに行きましょう。
失業手当の受給資格を得るには、ハローワークで「求職申込み」をする必要があります。
ハローワークに持参するものは以下のとおりです。
- 離職票1・2
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 写真2枚(縦3cm×横2.5cm)
- 印鑑
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
ハローワークでは、求職申込みと同時に「受給資格の決定」が行われます。
被保険者期間や退職理由を確認し、失業手当をもらえるかどうか、もらえる場合は何日分もらえるかが決まります。
自己都合退職の場合、ここから2〜3ヶ月の給付制限期間が始まります。
給付制限期間中も求職活動は必要なので、計画的に転職活動を進めましょう。
STEP3|健康保険と年金の切り替え手続きを行う
退職すると、会社の健康保険と厚生年金の資格を失います。
退職後14日以内に、市区町村役場で国民健康保険と国民年金への切り替え手続きを行いましょう。
健康保険については、以下の3つの選択肢があります。
| 選択肢 | 内容 | メリット |
|---|---|---|
| 国民健康保険に加入 | 市区町村の健康保険に加入 | 扶養家族がいない場合は安くなることも |
| 任意継続被保険者になる | 退職前の健康保険を最長2年間継続 | 扶養家族がいる場合はお得になることも |
| 家族の扶養に入る | 家族の健康保険の扶養に入る | 保険料がかからない |
どの選択肢が有利かは、収入や家族構成によって異なります。
市区町村役場や健康保険組合に相談して、保険料を比較してから決めることをおすすめします。
任意継続を選ぶ場合は、退職日の翌日から20日以内に手続きが必要なので注意してください。
STEP4|失業手当の受給手続きを進める
求職申込みの後、雇用保険説明会に参加し、失業認定日にハローワークに出頭する必要があります。
失業手当を受給するまでの流れは以下のとおりです。
- 求職申込み・受給資格決定(退職後すぐ)
- 雇用保険説明会に参加(求職申込みの約1〜3週間後)
- 待期期間7日間を経過
- 給付制限期間を経過(自己都合の場合は2〜3ヶ月)
- 第1回失業認定日にハローワークへ出頭
- 失業手当の振込(認定日から約1週間後)
失業認定日は4週間に1回あり、その都度ハローワークに出向いて求職活動の報告をします。
認定日に出頭しないと、その期間の失業手当は支給されません。
やむを得ない理由で認定日に行けない場合は、事前にハローワークに連絡して日程変更の手続きをしましょう。
STEP5|該当する場合は傷病手当金や教育訓練給付金も申請する
失業手当以外にも、該当する給付金があれば申請しましょう。
自分の状況に合わせて、以下の給付金を検討してください。
| 状況 | 検討すべき給付金 | 申請先 |
|---|---|---|
| 病気やケガで働けない | 傷病手当金 | 健康保険組合または協会けんぽ |
| 資格を取得したい | 教育訓練給付金 | ハローワーク |
| 未払い残業代がある | 未払い賃金請求 | 会社または労働基準監督署 |
傷病手当金は、失業手当と同時に受給できません。
病気やケガで求職活動ができない場合は、傷病手当金を優先して申請し、回復後に失業手当を申請する流れになります。
教育訓練給付金は、失業手当と併用できます。
転職活動をしながらスキルアップしたい場合は、厚生労働省の「教育訓練給付制度検索システム」で対象講座を探してみましょう。
STEP6|再就職が決まったら再就職手当を忘れずに申請する
転職先が決まったら、再就職手当の申請を忘れずに行いましょう。
失業手当の支給残日数が3分の1以上残っていれば、再就職手当を受け取れます。
再就職手当の申請に必要な書類は以下のとおりです。
- 再就職手当支給申請書
- 採用証明書(再就職先に記入してもらう)
- 失業認定申告書
申請は再就職日から1ヶ月以内に、ハローワークで行います。
期限を過ぎると受給できなくなるので注意してください。
また、再就職後6ヶ月間働いて、賃金が前職より下がっていた場合は「就業促進定着手当」も申請できます。
再就職日から6ヶ月経過後、2ヶ月以内にハローワークで手続きを行いましょう。
退職後のお金について相談できる窓口一覧
退職後のお金について不安や疑問がある場合は、専門の窓口に相談しましょう。
公的機関であれば無料で相談でき、正確な情報を得られます。
ここでは、退職後のお金について相談できる主な窓口を紹介します。
①ハローワーク(公共職業安定所)
ハローワークは、失業手当や再就職手当、教育訓練給付金の申請窓口です。
国が運営する公的機関なので、安心して相談できます。
ハローワークで相談できる主な内容は以下のとおりです。
- 失業手当の受給資格や金額の確認
- 再就職手当、就業促進定着手当の申請方法
- 教育訓練給付金の対象講座の確認
- 求職活動の方法や転職相談
全国に500ヶ所以上あり、住んでいる地域のハローワークで手続きができます。
開庁時間は平日の8:30〜17:15が基本ですが、一部のハローワークでは夜間や土曜日も開庁しています。
②年金事務所
年金事務所は、年金の切り替えや受給に関する相談窓口です。
退職後の国民年金への切り替え手続きや、脱退一時金の相談ができます。
年金事務所で相談できる主な内容は以下のとおりです。
- 厚生年金から国民年金への切り替え手続き
- 年金の受給見込み額の確認
- 脱退一時金の申請方法
- 年金の免除・猶予制度の相談
電話での問い合わせは「ねんきんダイヤル」(0570-05-1165)でも可能です。
年金に関する疑問は、まず年金事務所に相談することをおすすめします。
③全国健康保険協会(協会けんぽ)または健康保険組合
傷病手当金の申請や、退職後の任意継続の手続きは、加入していた健康保険の窓口で行います。
中小企業にお勤めだった方は協会けんぽ、大企業にお勤めだった方は健康保険組合が窓口になります。
相談できる主な内容は以下のとおりです。
- 傷病手当金の申請方法と必要書類
- 任意継続被保険者になるための手続き
- 退職後の医療費の払い戻し
- 資格喪失証明書の発行依頼
協会けんぽの場合は、都道府県ごとに支部があります。
健康保険組合の場合は、会社ごとに異なるため、退職前に連絡先を確認しておくと安心です。
④労働基準監督署
労働基準監督署は、未払い賃金や残業代に関するトラブルの相談窓口です。
会社が離職票を発行してくれないなどの問題にも対応してくれます。
相談できる主な内容は以下のとおりです。
- 未払い残業代の計算方法と請求手続き
- サービス残業の是正指導
- 離職票の発行を会社に促す
- 労働条件に関するトラブル全般
労働基準監督署に相談すると、必要に応じて会社への是正勧告が行われます。
匿名での相談も可能なので、会社との関係悪化を心配している方でも安心です。
| 相談方法 | 連絡先 |
|---|---|
| 電話相談 | 労働条件相談ほっとライン(0120-811-610) |
| 窓口相談 | 最寄りの労働基準監督署 |
⑤社会保険労務士
社会保険労務士は、労働・社会保険に関する国家資格を持つ専門家です。
複雑な給付金の申請をサポートしてもらえます。
社会保険労務士に依頼できる主な内容は以下のとおりです。
- 傷病手当金の申請代行
- 障害年金の申請代行
- 複数の給付金を組み合わせた最適な受給プランの相談
- 会社とのトラブルに関するアドバイス
相談は有料ですが、料金体系が明確で、法律に基づいた適正なサービスを受けられます。
自分で手続きするのが不安な方や、複雑な状況で最適な方法を知りたい方におすすめです。
全国社会保険労務士会連合会のホームページで、お近くの社会保険労務士を探すことができます。
よくある質問(FAQ)
最後に、退職後のお金に関するよくある質問にお答えします。
疑問を解消して、安心して退職後の手続きを進めましょう。
Q. 退職したあとにもらえるお金は合計でいくらくらいですか?
退職後にもらえるお金の合計額は、個人の状況によって大きく異なります。
主な要因は、勤続年数、退職前の賃金、年齢、退職理由、健康状態などです。
一般的な目安として、失業手当だけでも以下のような金額になります。
| 条件 | 失業手当の目安 |
|---|---|
| 賃金月額30万円、所定給付日数90日 | 約45万円〜50万円 |
| 賃金月額30万円、所定給付日数150日 | 約75万円〜85万円 |
| 賃金月額30万円、所定給付日数330日 | 約165万円〜185万円 |
これに退職金が加われば、数百万円〜数千万円になることもあります。
傷病手当金や教育訓練給付金なども含めると、さらに金額が増える可能性があります。
ただし、すべての給付金を受け取れるわけではありません。
自分がどの給付金の対象になるかを確認し、該当するものを漏れなく申請することが大切です。
Q. 仕事を辞めたらどんな手当がもらえますか?
仕事を辞めた後にもらえる可能性がある手当・給付金は、主に以下のとおりです。
公的な給付金としては、失業手当(基本手当)、再就職手当、就業促進定着手当、教育訓練給付金、傷病手当金などがあります。
会社から支給されるものとしては、退職金、未払い賃金・残業代、未消化の有給休暇の清算金などがあります。
それぞれの給付金には受給条件があるため、自分がどれに該当するかを確認しましょう。
わからない場合は、ハローワークや健康保険組合、年金事務所などの窓口に相談することをおすすめします。
Q. 退職した会社からもらうものは何がありますか?
退職時に会社から受け取るべきものは、書類とお金に分けられます。
書類としては、離職票、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書、退職証明書、雇用保険被保険者証などがあります。
お金としては、退職金、未払い賃金、未消化の有給休暇の清算金などがあります。
これらを漏れなく受け取るために、退職前に人事部に確認しておくと安心です。
| 種類 | 具体的なもの |
|---|---|
| 書類 | 離職票、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書、退職証明書、雇用保険被保険者証 |
| お金 | 退職金、未払い賃金、有給休暇の清算金 |
Q. 自己都合退職でも退職金は出ますか?
自己都合退職でも、退職金制度がある会社であれば支給されることが多いです。
ただし、会社都合退職と比べて支給率が下がるケースが一般的です。
たとえば、「自己都合退職の場合は会社都合の80%を支給する」といった規定を設けている会社もあります。
また、勤続年数が一定期間に満たない場合は支給されないケースもあります。
退職金の支給条件は会社ごとに異なるため、就業規則や退職金規程で確認するのが確実です。
わからない場合は、人事部に問い合わせてみましょう。
Q. 退職給付金はどうやってもらえばいいですか?
「退職給付金」という言葉は正式な制度名ではないため、何を指しているかによって申請先が異なります。
主な給付金の申請先は以下のとおりです。
| 給付金の種類 | 申請先 |
|---|---|
| 失業手当 | ハローワーク |
| 再就職手当 | ハローワーク |
| 教育訓練給付金 | ハローワーク |
| 傷病手当金 | 健康保険組合または協会けんぽ |
| 退職金 | 会社(または中小企業退職金共済など) |
| 未払い賃金 | 会社に直接請求 |
まずは自分がどの給付金の対象になるかを確認し、それぞれの窓口で手続きを進めましょう。
複数の給付金を申請する場合は、申請期限や同時受給の可否にも注意してください。
