失業保険を一度もらうと次はいつ受給できる?条件・計算方法・注意点を徹底解説

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「失業保険を一度もらったけど、次はいつもらえるの?」

退職を経験した方の多くが抱える疑問ではないでしょうか。

結論からお伝えすると、失業保険は一度受給しても条件を満たせば何度でも受け取ることができます

ただし、受給すると雇用保険の被保険者期間がリセットされるため、再度受給するには一定期間働いて条件を満たす必要があるのです

また、退職理由によって受給できるまでの期間や条件が大きく異なります。

自己都合退職の場合は12ヶ月以上の被保険者期間が必要ですが、会社都合退職なら6ヶ月以上で受給可能です。

この記事では、失業保険の再受給条件から計算方法、申請手続きの流れまで、初めての方でもわかるように丁寧に解説していきます。

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失業保険の受給条件は複雑で、ご自身の状況によって最適な選択が異なります。

「自分が受給できる金額を正確に知りたい」「申請手続きで不安がある」という方は、専門家への相談がおすすめです。

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目次

失業保険を一度もらうと再び受給できるのはいつ?【退職理由別に解説】

失業保険は正式名称を「雇用保険の基本手当」といい、働く意思と能力があるにもかかわらず就職できない方の生活を支える制度です。

一度受給すると被保険者期間がリセットされますが、再度条件を満たせば何度でも受給できます

ここでは、退職理由ごとに再受給までの条件を詳しく解説していきます。

重要なのは、「何年後に受給できる」という決まりがあるわけではなく、必要な被保険者期間を満たせばいつでも再受給が可能という点です。

以下の表で、退職理由別の受給条件を確認してみましょう。

退職理由 必要な被保険者期間 給付制限
自己都合退職 離職前2年間で12ヶ月以上 1ヶ月(2025年4月以降)
会社都合退職(特定受給資格者) 離職前1年間で6ヶ月以上 なし
特定理由離職者 離職前1年間で6ヶ月以上 なし
就職困難者 離職前1年間で6ヶ月以上 なし

自己都合退職の場合|被保険者期間12ヶ月以上が必要

自己都合で退職した場合、失業保険を再度受給するには離職日以前2年間で12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。

例えば、前回の失業保険を受給した後に再就職し、1年間働いて退職した場合は再度受給資格を得ることができます

ただし、半年で退職してしまうと被保険者期間が足りないため、受給できません

また、自己都合退職の場合は「給付制限期間」が設けられています。

2025年4月1日以降に自己都合退職した方は、7日間の待期期間に加えて1ヶ月の給付制限期間があります

ここで注意すべき点があります。

過去5年間で3回以上自己都合退職をしている場合は、給付制限期間が3ヶ月に延長されるのです

転職を繰り返している方は特に気をつけてください。

なお、2025年4月の法改正により、離職前1年以内に教育訓練を受けた場合は給付制限が免除される制度も新設されました

在職中にスキルアップの勉強をしていた方は、この制度を活用できる可能性があります。

自己都合退職でも条件を満たせば確実に受給できますので、焦らず準備を進めましょう。

会社都合退職(特定受給資格者)の場合|6ヶ月以上で受給可能

会社の倒産や解雇など、会社都合で退職した方は「特定受給資格者」として優遇された条件で失業保険を受給できます

必要な被保険者期間は離職日以前1年間で6ヶ月以上と、自己都合退職の半分の期間で受給資格が得られます

さらに、給付制限期間がないため、待期期間の7日間が終われば すぐに受給が開始できるのが大きなメリットです。

特定受給資格者に該当するのは、以下のようなケースです。

  • 会社の倒産により離職した
  • 解雇(懲戒解雇を除く)により離職した
  • 事業所の廃止により離職した
  • 事業所の移転により通勤が困難になった
  • 労働契約の内容と実際の労働条件が著しく異なっていた
  • 賃金の3分の1を超える額が支払われなかった
  • 離職前3ヶ月間に残業が45時間を超えていた

会社都合退職は、自己の意思に反して離職を余儀なくされたケースです。

そのため、給付日数も自己都合退職より長く設定されており、年齢や被保険者期間によっては最大330日間の給付を受けられます

もし退職理由について会社と認識が異なる場合は、ハローワークで相談することをおすすめします

退職理由の最終判断はハローワークが行うため、実態に基づいて適切な判定を受けられる可能性があります

障害者など就職困難者の場合|優遇措置と受給日数の違い

障害者手帳を持っている方や、刑法等の規定により保護観察中の方などは「就職困難者」として認定され、通常より優遇された条件で失業保険を受給できます

就職困難者の場合、必要な被保険者期間は離職日以前1年間で6ヶ月以上と、会社都合退職と同じ条件が適用されます

最大の特徴は、給付日数が大幅に延長される点です。

以下の表で、就職困難者の給付日数を確認してみましょう。

年齢 被保険者期間1年未満 被保険者期間1年以上
45歳未満 150日 300日
45歳以上65歳未満 150日 360日

一般の離職者が最大150日であるのに対し、就職困難者は最大360日もの給付を受けられます

就職困難者として認定されるには、以下のいずれかに該当する必要があります。

  • 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持している
  • 社会的事情により就職が著しく困難な方(保護観察中の方など)

障害をお持ちの方は、ハローワークでの手続き時に障害者手帳を提示してください

認定を受けることで、より長い期間にわたって生活を支援してもらえます

また、就職困難者向けの専門窓口を設けているハローワークもありますので、事前に確認しておくとスムーズです。

「何年後」という決まりはない|再加入期間がポイント

「失業保険は一度もらうと何年後にまたもらえるの?」という質問をよく見かけます。

しかし、実は「何年後」という決まりは存在しません

大切なのは、再度必要な被保険者期間を満たすことです。

ハローワークインターネットサービスによると、失業保険の受給資格は以下のように説明されています。

失業保険を受給するには、離職前の2年間に12カ月以上の被保険者期間が必要です。失業保険を一度受給することで、この被保険者期間がリセットされてしまいます。

つまり、自己都合退職なら12ヶ月、会社都合退職なら6ヶ月働けば、理論上は再受給が可能になります

例えば以下のようなケースを考えてみましょう。

  • Aさん:前回受給後、1年働いて自己都合退職 → 再受給可能
  • Bさん:前回受給後、半年働いて会社都合で解雇 → 再受給可能
  • Cさん:前回受給後、3ヶ月で自己都合退職 → 再受給不可

このように、退職理由と働いた期間の組み合わせで判断されます

重要なのは、被保険者期間の計算方法です。

連続した期間である必要はなく、離職日から遡って計算され、空白期間が1年以内であれば通算することも可能です。

もし前職を短期間で退職してしまっても、その前の職場での期間と合算できるケースもあります

不明な点があれば、ハローワークで相談してみましょう。

失業保険は何回でももらえる?繰り返し受給の条件と現実

「失業保険を何回ももらうのは問題ないのか」と不安に思う方もいるかもしれません。

結論として、制度上は回数の上限がなく、条件を満たせば何度でも受給できます

ただし、毎回条件をクリアする必要があり、転職を繰り返すことにはデメリットもあります

ここでは、繰り返し受給する際のルールと注意点を解説します。

受給回数に上限はない|ただし毎回条件リセットが必要

失業保険の受給回数には、制度上の上限がありません

10回退職しても、条件を満たせば10回受給できるのです

ただし重要なのは、一度受給するたびに被保険者期間がリセットされるという点です。

これは、受給したときの被保険者期間に関わらず適用されるルールです。

例えば、20年間同じ会社で働いて失業保険を受給した場合、その20年間の被保険者期間はリセットされます。

その後、別の会社で1ヶ月働いて退職しても、被保険者期間は1ヶ月しかないため受給できません。

毎回の受給に必要な条件をまとめると以下のようになります。

  • 自己都合退職:離職前2年間で12ヶ月以上の被保険者期間
  • 会社都合退職:離職前1年間で6ヶ月以上の被保険者期間
  • 働く意思と能力があること
  • ハローワークで求職の申込みをすること
  • 失業の状態にあること

これらの条件を毎回クリアする必要があります

「以前もらったから次は優遇される」といったルールは存在しません。

むしろ、何度も受給を繰り返すと給付制限が厳しくなるケースもあります

5年間で3回以上自己都合退職した場合、給付制限期間が3ヶ月に延長されるルールがあるのです

計画的なキャリア形成を心がけることが、長期的には自分自身のためになります。

1年働いて失業保険を繰り返すことは可能か?

「1年働いて辞めて失業保険をもらい、また1年働いて辞める」というサイクルは、制度上は可能です。

自己都合退職でも12ヶ月の被保険者期間があれば受給資格を得られるためです。

しかし、これを繰り返すことにはいくつかのデメリットがあります

まず、短期間での転職を繰り返すと、再就職時に不利になる可能性があります。

採用担当者から「すぐに辞めてしまうのではないか」と懸念され、書類選考で落とされやすくなります。

また、給付制限の問題もあります。

5年間で3回以上自己都合退職すると、給付制限が1ヶ月から3ヶ月に延長されます

受給できる金額についても考える必要があります。

被保険者期間が短いと給付日数も少なくなる仕組みです。

自己都合退職の場合の給付日数は以下の通りです。

被保険者期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

1年で辞めると毎回90日分しか受給できません

一方、10年働いて辞めれば120日分受給できます。

長期的に見ると、安定して働く方が経済的にも有利なケースが多いです。

失業保険はあくまで「再就職までの生活支援」という本来の目的を忘れずに活用しましょう。

知恵袋でよくある疑問「何回ももらうのはずるい?」への回答

「失業保険を何回ももらうのはずるいのではないか」という声をネット上で見かけることがあります。

しかし、条件を満たして正しく受給している限り、何も問題はありません

失業保険は、在職中に給与から天引きされる雇用保険料を財源としています

つまり、自分自身が支払った保険料に基づいて受給する「権利」なのです

「ずるい」と感じる方がいるのは、以下のような誤解からくるものと思われます。

  • 失業保険は税金から支払われている → 実際は雇用保険料が財源
  • 働かずにお金をもらっている → 求職活動が義務付けられている
  • 何度ももらうのは制度の悪用 → 条件を満たせば正当な権利

ただし、「不正受給」と「正当な受給」は明確に区別されます

不正受給とは、以下のような行為を指します。

  • 実際には行っていない求職活動を申告する
  • 就職・就労したにもかかわらず申告しない
  • アルバイト収入を隠して受給する
  • 離職票の内容を偽る

これらの不正行為が発覚すると、受給額の3倍を返還する「3倍返し」のペナルティが科されます

正当な手続きで条件を満たして受給することは、まったく問題ありません

むしろ、せっかく保険料を支払っているのに受給しないのはもったいないという考え方もできます。

困ったときのための制度ですので、必要なときは遠慮なく活用してください。

失業保険の受給金額はいくら?計算方法と早見表

失業保険でいくら受給できるのか、事前に把握しておくことは退職後の生活設計において非常に重要です。

受給金額は「基本手当日額×給付日数」で計算されます

この章では、計算方法を具体的に解説するとともに、年齢・勤続年数別の目安金額もご紹介します。

基本手当日額の計算式|賃金日額×給付率

失業保険の1日あたりの支給額を「基本手当日額」といいます

この金額は、離職前6ヶ月間の給与をもとに算出されます

計算の手順は以下の通りです。

【STEP1】賃金日額を計算する

賃金日額 = 離職前6ヶ月間の賃金総額 ÷ 180

ここでいう「賃金」には、基本給のほか残業代や通勤手当、各種手当が含まれます

ただし、ボーナス(賞与)は含まれません。

【STEP2】基本手当日額を計算する

基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50%~80%)

給付率は賃金日額と年齢によって異なり、賃金が低いほど給付率が高くなる仕組みです。

以下の表で、2025年8月以降の基本手当日額の上限額を確認してみましょう。

年齢 賃金日額の上限額 基本手当日額の上限額
29歳以下 14,510円 7,255円
30歳以上45歳未満 16,170円 8,085円
45歳以上60歳未満 17,780円 8,890円
60歳以上65歳未満 16,450円 7,420円

基本手当日額の下限額は、全年齢共通で2,411円です。

【計算例】

30歳、月給28万円の方が退職した場合

  • 賃金日額:28万円×6ヶ月÷180=9,333円
  • 基本手当日額:9,333円×約60%=約5,600円

実際の給付率は複雑な計算式で算出されますので、正確な金額はハローワークで確認することをおすすめします

給付日数の決まり方|年齢・被保険者期間・退職理由で変動

失業保険を受給できる日数は「所定給付日数」と呼ばれ、年齢・被保険者期間・退職理由によって決まります

まず、自己都合退職の場合の給付日数を見てみましょう。

【自己都合退職の給付日数】

被保険者期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

自己都合退職の場合、年齢による違いはありません

一方、会社都合退職の場合は年齢と被保険者期間の両方が影響します

【会社都合退職(特定受給資格者)の給付日数】

年齢\被保険者期間 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 90日 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 90日 150日 180日 240日 270日
45歳以上60歳未満 90日 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 90日 150日 180日 210日 240日

会社都合退職は最大330日、自己都合退職は最大150日と、2倍以上の差があります

退職理由が重要であることがよくわかります。

なお、この給付日数はあくまで「上限」です

実際に受給できるのは、求職活動を続けながら失業の認定を受けた日数分となります

【早見表】年齢・勤続年数別の受給総額目安

「結局、自分はいくらもらえるの?」という疑問にお答えするため、モデルケース別の受給総額目安をまとめました。

【自己都合退職の場合】

年齢 月給 勤続年数 基本手当日額(目安) 給付日数 受給総額(目安)
25歳 22万円 3年 4,800円 90日 約43万円
30歳 28万円 8年 5,600円 90日 約50万円
35歳 35万円 12年 6,300円 120日 約76万円
45歳 40万円 22年 7,200円 150日 約108万円

【会社都合退職の場合】

年齢 月給 勤続年数 基本手当日額(目安) 給付日数 受給総額(目安)
25歳 22万円 3年 4,800円 90日 約43万円
30歳 28万円 8年 5,600円 180日 約101万円
35歳 35万円 12年 6,300円 240日 約151万円
45歳 40万円 22年 7,200円 330日 約238万円

上記はあくまで目安であり、実際の金額は個人の状況によって異なります

特に注意すべき点として、以下が挙げられます。

  • 残業代が多い月があると賃金日額が上がる
  • 通勤手当も賃金に含まれる
  • 賃金日額には上限と下限がある

正確な金額を知りたい場合は、ハローワークに相談するか、厚生労働省が提供する計算ツールを利用してください

失業保険の申請方法と受給までの流れ【ステップ別】

失業保険を受給するには、自分でハローワークへ行って手続きをする必要があります

会社が自動的に手続きしてくれるわけではないので注意してください

この章では、離職から受給開始までの流れを5つのステップで詳しく解説します。

事前に流れを把握しておけば、スムーズに手続きを進められます

STEP1|離職票を会社から受け取る

退職後、まず必要になるのが「離職票」です。

離職票は、会社がハローワークに届け出を行い、発行される書類です。

正式には「離職票-1」と「離職票-2」の2種類があります。

  • 離職票-1:被保険者番号や口座情報を記載する書類
  • 離職票-2:離職理由や過去6ヶ月の賃金が記載された書類

通常、退職後10日〜2週間程度で会社から郵送されます

届いたら、記載内容を必ず確認してください。

特に「離職理由」の欄は重要です

自分の認識と異なる場合は、ハローワークで異議を申し立てることができます

もし2週間以上経っても届かない場合は、会社の人事担当に問い合わせましょう。

会社には離職票の発行義務がありますので、発行を拒否することはできません

退職時には「離職票を送ってください」と伝えておくとスムーズです。

STEP2|ハローワークで求職申込み・受給資格の決定

離職票が届いたら、住所地を管轄するハローワークへ行きます

このときに行うのは、「求職の申込み」と「受給資格の決定」の2つです。

ハローワークの窓口で、以下の流れで手続きが進みます。

  • 求職申込書に必要事項を記入
  • 離職票などの必要書類を提出
  • 受給資格の審査・決定
  • 「雇用保険受給資格者のしおり」を受け取る
  • 雇用保険説明会の日程を確認

この日が「受給資格決定日」となり、ここから7日間の待期期間がスタートします

待期期間中は、たとえ失業状態であっても失業保険は支給されません

この7日間は、離職理由に関わらず全員に適用されるルールです。

風邪で寝込んでいても、旅行に行っていても、待期期間は7日間です。

注意点として、待期期間中にアルバイトなどをすると、待期期間がリセットされる場合があります

7日間は求職活動に専念することをおすすめします。

STEP3|雇用保険説明会への参加

受給資格決定後、「雇用保険説明会」(初回説明会)に参加します

説明会は通常、受給資格決定日から1〜2週間後に開催されます

説明会では、以下の内容が説明されます。

  • 失業保険制度の概要
  • 受給中のルールと義務
  • 求職活動の方法
  • 失業認定申告書の書き方
  • 不正受給の防止について

説明会に参加すると、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が交付されます

この説明会への参加は必須です。

参加しないと、失業保険を受給できなくなる可能性があります

やむを得ない理由で参加できない場合は、事前にハローワークに相談してください。

また、説明会への参加は1回分の「求職活動実績」としてカウントされます

初回の失業認定に必要な活動実績の一部として利用できます。

STEP4|失業認定日にハローワークへ出頭

失業保険を受給するには、原則4週間に1度、ハローワークで「失業の認定」を受ける必要があります

指定された「失業認定日」にハローワークへ行き、以下を行います

  • 失業認定申告書の提出
  • 求職活動実績の報告
  • 就労状況の申告
  • 次回認定日の確認

失業認定申告書には、前回の認定日から今回までの求職活動内容を記入します

認定期間(4週間)ごとに、原則2回以上の求職活動実績が必要です。

求職活動として認められるのは、以下のような活動です。

認められる活動 備考
ハローワークでの職業相談・職業紹介 1回で1実績
求人への応募(ハローワーク以外も可) 1件で1実績
民間の職業紹介事業者での相談 1回で1実績
転職サイトのセミナー参加 1回で1実績
資格試験の受験 1回で1実績

単に求人サイトを見ただけでは、求職活動実績とは認められません

失業認定日に出頭できない場合は、事前にハローワークに連絡してください

正当な理由があれば、認定日の変更が認められることがあります。

STEP5|指定口座への振込(認定日から約1週間後)

失業認定を受けると、約1週間後に指定した銀行口座に失業保険が振り込まれます

初回は待期期間があるため、満額ではなく約20日分程度の支給となることが多いです。

2回目以降は、4週間分(最大28日分)がまとめて振り込まれます

振込のタイミングは以下の通りです。

  • 会社都合退職:待期期間7日終了後から支給開始
  • 自己都合退職:待期期間7日+給付制限1ヶ月終了後から支給開始

自己都合退職の場合、最初の振込は退職から約2ヶ月後になります

この間の生活費については、事前に準備しておくことが大切です。

なお、失業保険の支給を受けられる期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。

手続きが遅れると、受給できる日数が残っていても1年を過ぎると受給できなくなります。

退職したら早めにハローワークへ行くことをおすすめします。

【持ち物チェックリスト】申請時に必要な書類一覧

ハローワークでの手続きに必要な書類をまとめました

初回の来所時に忘れ物がないよう、事前にチェックしておきましょう

【必須の書類】

書類 入手先・注意点
離職票-1 退職後に会社から届く
離職票-2 退職後に会社から届く
マイナンバーカードまたは通知カード マイナンバーが確認できるもの
本人確認書類(運転免許証など) 写真付きのもの
証明写真2枚(縦3cm×横2.4cm) 3ヶ月以内に撮影したもの
印鑑 認印でOK
本人名義の預金通帳またはキャッシュカード 振込先口座の確認用

【あると便利なもの】

  • 筆記用具
  • スケジュール帳
  • 退職前の給与明細(賃金の確認用)

マイナンバーカードを持っている場合は、本人確認書類と証明写真が不要になる場合があります

書類が不足していると手続きができず、再来所が必要になります

事前にしっかり準備して、効率よく手続きを済ませましょう。

失業保険を一度もらうと発生するデメリット5つ

失業保険は生活を支える心強い制度ですが、受給することで生じるデメリットもあります

後悔しないために、メリットだけでなくデメリットも把握しておきましょう

ここでは、失業保険を受給した場合に発生する5つのデメリットを解説します。

①被保険者期間がリセットされ次回受給までの期間が延びる

失業保険を一度受給すると、それまで積み上げてきた被保険者期間がリセットされます

例えば、15年間同じ会社で働いて失業保険を受給した場合、その15年間の期間は消滅します

次に失業保険を受給するには、ゼロから被保険者期間を積み立てる必要があるのです

これが具体的にどう影響するかというと、以下のようなケースが考えられます。

【リセットの影響例】

  • 今回:被保険者期間15年で退職 → 給付日数120日
  • 次回:被保険者期間3年で退職 → 給付日数90日

長年働いて蓄積した「給付日数の権利」が、一度の受給でリセットされてしまうのです

もし次の転職先で長く働く予定があるなら、今回は受給せずに被保険者期間を通算する選択肢もあります

ただし、通算できるのは離職後1年以内に再就職した場合に限られます

1年を超えると、受給していなくても被保険者期間は消滅してしまいます。

「受給するかどうか」は、今後のキャリアプランも考慮して判断しましょう。

②受給中はアルバイト・副業に制限がかかる

失業保険を受給中でもアルバイトは可能ですが、一定の制限があります

ルールを守らないと減額や支給停止になる可能性があるため、注意が必要です。

【アルバイトの制限内容】

項目 制限内容
週の労働時間 20時間未満まで
雇用期間 31日未満の見込み
1日の労働時間 4時間以上で「就労」、4時間未満で「内職」扱い

1日4時間以上働くと「就労した日」としてカウントされ、その日の失業手当は支給されません

ただし、給付日数自体は消滅せず、後ろにずれる形になります。

1日4時間未満の場合は「内職」扱いとなり、収入額に応じて減額されます

また、週20時間以上働いたり、31日以上の雇用が見込まれる仕事に就いたりすると「就職」とみなされます

この場合、失業保険の受給資格を失う可能性があります。

重要なのは、アルバイトをした場合は必ず申告することです。

失業認定申告書に正直に記載してください。

申告しないと不正受給となり、厳しいペナルティが科されます。

③国民健康保険・国民年金の負担が発生する

会社を退職すると、社会保険から外れます

失業保険を受給中は、健康保険と年金の支払いを自分で行う必要があります

【退職後の選択肢】

種類 選択肢
健康保険 ①国民健康保険に加入 ②任意継続被保険者になる ③家族の扶養に入る
年金 国民年金に切り替え(第1号被保険者)

国民健康保険の保険料は、前年の所得をもとに計算されます

在職時に収入が多かった方は、退職後も高い保険料を支払うことになる可能性があります。

国民年金については、2025年度の保険料は月額17,510円です。

失業保険だけで生活する場合、この負担は決して軽くありません

ただし、退職により収入が大幅に減少した場合は、保険料の減免制度を利用できる可能性があります

失業中であることを証明すれば、国民健康保険料が軽減されるケースもあります。

退職後14日以内に市区町村の窓口で手続きが必要ですので、忘れずに行いましょう。

④転職活動で「失業期間」がマイナス評価になる可能性

失業保険を満額受給しようとすると、必然的に失業期間が長くなります

自己都合退職で90日間、会社都合退職で最大330日間の受給期間があります

この「空白期間」が、転職活動でマイナスに評価される可能性があることは認識しておきましょう

採用担当者は、履歴書の空白期間について質問することが多いです。

長期間の空白があると、以下のような懸念を持たれることがあります。

  • 働く意欲が低いのではないか
  • スキルが低下しているのではないか
  • 何か問題があって採用されなかったのではないか

もちろん、失業保険を受給しながら転職活動をしていたことは正当な理由です。

面接では、「キャリアについてじっくり考える時間を持ちたかった」「スキルアップの勉強をしていた」など、前向きな説明ができるよう準備しておきましょう

また、可能であれば失業期間中に資格取得や職業訓練を受けておくと、説得力が増します

空白期間を有意義に過ごしたことをアピールできれば、マイナス評価を避けられます。

⑤満額もらうまで待つと再就職手当がもらえない

失業保険を満額受給してから就職すると、「再就職手当」がもらえません

再就職手当とは、早期に再就職した方へのボーナス的な給付金です。

受給するには、失業保険の支給残日数が3分の1以上残っている必要があります

【再就職手当の条件と支給率】

支給残日数 支給率
所定給付日数の3分の2以上 基本手当日額×残日数×70%
所定給付日数の3分の1以上 基本手当日額×残日数×60%
所定給付日数の3分の1未満 支給なし

例えば、所定給付日数90日、基本手当日額5,000円の方が給付日数を60日残して就職した場合の再就職手当は以下の通りです。

5,000円×60日×70%=210,000円

約21万円の一時金を受け取ることができます

一方、満額受給してから就職すると、この21万円はもらえません

「どちらが得か」はケースバイケースですが、早期に良い就職先が見つかった場合は、再就職手当をもらう方が総額では得になることも多いです。

就職のチャンスを逃さないようにしましょう。

失業保険をもらわない選択肢のデメリットと比較検討

失業保険は、必ずしも受給しなければならないものではありません

状況によっては、あえて「もらわない」という選択が有利になるケースもあります

ここでは、受給しない場合のメリット・デメリットを比較し、判断基準を解説します。

受給しないと被保険者期間は通算できるメリット

失業保険を受給しなかった場合、前職の被保険者期間を次の職場に引き継ぐことができます

これを「被保険者期間の通算」といいます

【通算のメリット】

  • 次回退職時に給付日数が増える可能性がある
  • 将来の退職に備えて「権利」を温存できる

例えば、前職で8年働いた方が、今回は受給せずに次の会社で4年働いて退職したとします

この場合、被保険者期間は12年として計算され、自己都合退職でも給付日数は120日になります

もし前回受給していたら、次回は4年分の90日しか受給できません

30日分(約15万円相当)の差が出ることになります。

また、会社都合で退職した場合はさらに差が大きくなります

被保険者期間10年以上と5年未満では、給付日数に60〜90日の差が出るケースもあります。

「今回は短期間で再就職できそう」「今の生活に余裕がある」という方は、通算のメリットを活かすことを検討してみてください。

ただし1年以内に再就職しないと通算期間は消滅

被保険者期間を通算できるのは、離職後1年以内に再就職した場合に限られます

これは非常に重要なルールです

1年を超えると、たとえ失業保険を受給していなくても、前職の被保険者期間は消滅してしまいます

【1年ルールの具体例】

ケース 前職の被保険者期間
6ヶ月後に再就職 通算される
11ヶ月後に再就職 通算される
1年2ヶ月後に再就職 消滅(ゼロから)

この1年という期限は、「離職日の翌日から1年間」で計算されます

再就職予定が1年を超えそうな場合は、失業保険を受給した方が得策です。

受給せずに期間も消滅してしまうと、何も残らないからです。

再就職の見通しが立たない場合は、迷わず失業保険を申請しましょう

受給するかどうかで悩む場合は、まず申請だけしておいて、再就職が決まったら辞退する方法もあります。

結論|状況別「もらう・もらわない」判断基準

失業保険を「もらう」か「もらわない」かは、以下の判断基準で考えてみてください

【もらった方がいいケース】

  • 再就職まで1ヶ月以上かかりそう
  • 当面の生活費に不安がある
  • 転職活動に専念したい
  • 1年以内に再就職できる見通しがない

【もらわない方がいいケース】

  • すでに次の転職先が決まっている
  • 1ヶ月以内に再就職する予定
  • 被保険者期間を通算して将来に備えたい
  • 貯蓄に余裕があり、給付を受けなくても生活できる

【迷う場合のおすすめ対応】

とりあえずハローワークで手続きだけ済ませておきましょう

受給資格の決定を受けても、実際に受給するかどうかは後から判断できます

良い就職先が早期に見つかれば、残りの日数で再就職手当を受け取ることもできます。

以下の表で、主なケース別の判断をまとめます。

状況 おすすめの選択 理由
1週間後に転職予定 もらわない 被保険者期間を通算できる
3ヶ月は転職活動 もらう 生活費の確保が優先
半年は休みたい もらう 1年ルールに注意して申請
再就職先が未定 まず申請 後から判断できる

自分の状況に合わせて、最適な選択をしてください。

失業保険を一度もらうと年金や健康保険はどうなる?

退職すると、会社の社会保険から外れて自分で手続きをする必要があります

失業保険の受給中は「無職」の状態ですので、年金や健康保険の取り扱いも変わります

ここでは、退職後の社会保険の手続きと注意点を解説します。

厚生年金から国民年金に切り替える必要がある

会社を退職すると、厚生年金の資格を喪失します

失業保険の受給中は、国民年金の第1号被保険者として保険料を支払う必要があります

手続きは、退職後14日以内に住所地の市区町村役場で行います

【国民年金への切り替え手続きに必要なもの】

  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 退職日を証明できる書類(離職票、退職証明書など)
  • 本人確認書類
  • 印鑑

2025年度の国民年金保険料は月額17,510円です。

失業中でこの金額を支払うのは大変という方も多いでしょう。

そこで利用できるのが「保険料免除制度」です。

【国民年金の免除・猶予制度】

種類 内容
全額免除 保険料の全額が免除される
4分の3免除 保険料の4分の3が免除される
半額免除 保険料の半額が免除される
4分の1免除 保険料の4分の1が免除される
納付猶予 50歳未満の方が対象、保険料の支払いを猶予

失業を理由とした特例免除もありますので、市区町村の窓口で相談してみてください

離職票や雇用保険受給資格者証を提示すれば、審査なしで免除が認められるケースもあります。

将来もらえる年金額に影響はある?空白期間の考え方

国民年金の保険料を免除された期間は、将来の年金額に影響します

ただし、免除されたからといって年金がもらえなくなるわけではありません

【免除期間と年金額の関係】

免除の種類 年金額への反映
全額免除 2分の1が反映
4分の3免除 8分の5が反映
半額免除 8分の6が反映
4分の1免除 8分の7が反映
未納 反映されない(ゼロ)

例えば、全額免除を1年間受けた場合、その期間は年金計算上「半年分」としてカウントされます

未納の場合はゼロ(完全に反映されない)ですので、免除申請をした方が断然有利です。

また、免除された保険料は10年以内であれば「追納」することができます

再就職して収入が安定したら、追納して年金額を満額に近づけることも可能です。

失業期間が短期間であれば、将来の年金額への影響は限定的です。

ただし、年金の受給資格を得るには原則10年(120ヶ月)以上の加入期間が必要です。

長期間の未納は避け、必ず免除申請をしておきましょう。

健康保険は任意継続と国民健康保険どちらを選ぶべき?

退職後の健康保険は、主に2つの選択肢があります

【退職後の健康保険の選択肢】

選択肢 概要
国民健康保険 市区町村が運営する健康保険に加入
任意継続被保険者 退職前の健康保険を最長2年間継続

それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう

【国民健康保険】

  • 保険料は前年の所得をもとに計算
  • 市区町村によって保険料率が異なる
  • 扶養の概念がなく、家族の人数分の保険料がかかる
  • 退職による収入減で軽減措置を受けられる場合がある

【任意継続被保険者】

  • 在職時の保険料の約2倍が上限(会社負担分がなくなるため)
  • 2年間保険料が固定される
  • 扶養家族がいても追加保険料がかからない
  • 加入手続きは退職後20日以内に行う必要がある

一般的に、扶養家族が多い場合は任意継続が有利、単身の場合は国民健康保険が有利なケースが多いです。

ただし、これはあくまで目安です。

正確な比較のためには、以下の手順で確認しましょう。

  • 国民健康保険:市区町村の窓口で保険料の概算を確認
  • 任意継続:退職前の健康保険組合に保険料を確認
  • 両者を比較して安い方を選択

退職後20日以内に決める必要があるため、できれば退職前から調べておくことをおすすめします

家族の扶養に入る場合は失業保険との関係に注意

配偶者や親の健康保険の扶養に入るという選択肢もあります

扶養に入れば、自分で保険料を支払う必要がなくなります

ただし、失業保険を受給している場合は注意が必要です。

多くの健康保険組合では、以下のルールを設けています。

【扶養に入る条件(一般的な基準)】

  • 年間収入が130万円未満であること
  • 失業保険の日額が3,612円未満であること

失業保険の基本手当日額が3,612円以上の場合、「収入がある」とみなされ、扶養に入れないケースが多いです。

つまり、失業保険を受給している間は扶養に入れず、国民健康保険か任意継続を選択することになります

失業保険の受給が終了すれば、扶養に入ることができます

【扶養と失業保険の関係】

状況 健康保険の選択肢
失業保険受給中(日額3,612円以上) 国民健康保険または任意継続
失業保険受給中(日額3,612円未満) 扶養に入れる可能性あり
失業保険受給終了後 扶養に入れる

扶養の可否は健康保険組合によってルールが異なります

詳しくは、扶養に入りたい方(配偶者や親)の健康保険組合に確認してください。

失業保険をもらった後に働かないとどうなる?

失業保険は「再就職を支援するための制度」です。

そのため、受給中は一定の求職活動が義務付けられています

働く意思がない場合や、虚偽の申告をした場合はどうなるのか、解説します。

求職活動の実績がないと失業認定を受けられない

失業保険を継続して受給するには、4週間ごとの失業認定日に「求職活動実績」を報告する必要があります

原則として、認定期間中(4週間)に2回以上の求職活動実績が必要です。

もし求職活動実績がないと、その期間の失業保険は支給されません

【求職活動として認められるもの】

  • ハローワークでの職業相談・職業紹介
  • 求人への応募(書類選考、面接)
  • 民間の職業紹介事業者での相談
  • 転職サイト・転職エージェントでの面談
  • ハローワーク主催のセミナーへの参加
  • 再就職に関係する資格試験の受験

【求職活動として認められないもの】

  • 求人サイトを見ただけ
  • 知人に仕事を紹介してもらえるか聞いただけ
  • 派遣会社への登録のみ(実際の紹介・応募がない場合)

求職活動実績は、ハローワークでの相談が最も簡単に作れます

認定日にハローワークへ行ったついでに相談するだけで、1回分の実績になります。

「まだ就職する気がない」「しばらく休みたい」という方も、制度上は求職活動を行う必要があります

ただし、妊娠・出産・育児・病気・介護などの理由ですぐに働けない場合は、受給期間の延長手続きができます

この場合、最長で4年間まで受給期間を延ばせます。

働けない事情がある方は、ハローワークで延長手続きについて相談してください。

嘘の申告をすると不正受給で3倍返しのペナルティ

失業保険の不正受給は、厳しいペナルティの対象となります

ハローワークインターネットサービスでは、不正受給について以下のように説明されています。

こういった不正行為が行われた場合、その不正行為があった日以降の日について、基本手当等が一切支給されず、不正に受給した基本手当等の相当額(不正受給金額)の返還が命ぜられます。さらに、返還が命ぜられた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付(いわゆる「3倍返し」)が命ぜられることとなります。

出典:ハローワークインターネットサービス 不正受給の典型例

【不正受給の典型例】

  • 実際には行っていない求職活動を申告した
  • アルバイトをしたのに申告しなかった
  • 再就職したのに届け出ずに受給を続けた
  • 自営業を始めたのに申告しなかった
  • 会社の役員に就任したのに申告しなかった

【不正受給のペナルティ】

種類 内容
支給停止 不正があった日以降の失業保険は支給されない
返還命令 不正受給した金額を全額返還
納付命令 不正受給額の2倍を追加で納付(合計3倍)
延滞金 返還が遅れると年率5%の延滞金
刑事告発 悪質な場合は詐欺罪で告発される可能性

例えば、50万円を不正受給した場合、返還50万円+納付100万円=合計150万円を支払うことになります

不正はバレます

ハローワークは事業所調査や税務署との情報照合を行っており、発覚するのは時間の問題です。

第三者からの通報で発覚するケースも少なくありません。

「少しくらい大丈夫」という甘い考えは捨て、正直に申告してください。

受給期間が終わっても就職しない場合の生活はどうする?

失業保険の給付日数を使い切っても就職できなかった場合、どうすればいいのでしょうか

まず考えられる選択肢を整理します。

【失業保険終了後の選択肢】

選択肢 概要
求職活動を継続 失業保険なしで就職活動を続ける
職業訓練を受ける 訓練中は訓練延長給付を受けられる場合がある
生活困窮者自立支援制度 家賃補助などの支援が受けられる
生活保護 最低限度の生活を保障する制度

特におすすめなのは、公共職業訓練(ハロートレーニング)の受講です。

訓練中は「訓練延長給付」として失業保険が延長されるケースがあります

また、訓練受講手当や通所手当も支給されます。

スキルを身につけながら給付も受けられる、一石二鳥の制度です。

ハローワークの職業訓練相談窓口で、受けられる訓練を探してみてください。

経済的に困窮している場合は、市区町村の福祉課に相談しましょう

住居確保給付金(家賃補助)や、一時的な生活費の貸付制度などが利用できる可能性があります

一人で抱え込まず、利用できる制度は積極的に活用してください。

失業保険は満額もらうべき?再就職手当との比較で考える

「失業保険は満額もらった方が得なのでは?」と考える方も多いでしょう。

しかし、早期に再就職すれば「再就職手当」がもらえます

どちらが得なのか、シミュレーションで比較してみましょう

再就職手当をもらうための条件と金額の計算方法

再就職手当とは、失業保険の受給中に早期再就職した方に支給される一時金です。

「早く就職してよかった」と思えるような、インセンティブ的な制度です。

【再就職手当の受給条件】

再就職手当を受けるには、以下の条件をすべて満たす必要があります

  • 失業保険の支給残日数が3分の1以上あること
  • 1年を超えて雇用されることが見込まれること
  • 待期期間(7日間)が経過した後の就職であること
  • 離職前の会社に再雇用されたものではないこと
  • 過去3年以内に再就職手当を受けていないこと

【再就職手当の計算方法】

支給残日数 支給率 計算式
所定給付日数の3分の2以上 70% 基本手当日額×残日数×70%
所定給付日数の3分の1以上 60% 基本手当日額×残日数×60%

ただし、再就職手当の計算に使用する基本手当日額には上限があります

2025年8月以降は、59歳以下が6,945円、60〜64歳が5,610円が上限です。

【計算例】

所定給付日数90日、基本手当日額5,000円、残日数70日で就職した場合

残日数70日は所定給付日数90日の3分の2以上 → 支給率70%

5,000円×70日×70%=245,000円

約24万5千円の再就職手当を受け取れます。

早く再就職する場合と満額受給する場合どちらが得?シミュレーションで比較

具体的なシミュレーションで、どちらが得か比較してみましょう

【前提条件】

  • 所定給付日数:90日
  • 基本手当日額:5,000円

【パターンA:満額受給してから就職】

受給総額:5,000円×90日=450,000円

【パターンB:30日で就職(残日数60日)】

  • 失業保険:5,000円×30日=150,000円
  • 再就職手当:5,000円×60日×70%=210,000円
  • 合計:360,000円

この場合、満額受給した方が9万円得です。

【パターンC:60日で就職(残日数30日)】

  • 失業保険:5,000円×60日=300,000円
  • 再就職手当:5,000円×30日×60%=90,000円
  • 合計:390,000円

この場合も満額受給した方が6万円得です。

金額だけを見ると、満額受給した方が得に見えます

しかし、ここで考慮すべきことがあります。

【考慮すべきポイント】

項目 早期再就職のメリット
給与収入 早く就職した分、給与を早く受け取れる
社会保険 会社の社会保険に入れる
キャリア 空白期間が短くて済む
精神的安定 将来への不安が軽減される

例えば、パターンBで60日早く就職した場合、60日分の給与(仮に月給25万円なら約50万円)を余分に得られます

さらに、健康保険や年金の自己負担も減ります。

総合的に考えると、早期再就職の方が経済的メリットが大きいケースも多いのです

どちらが得かは人それぞれ|自分のキャリアプランで判断しよう

「満額受給」と「早期再就職」、どちらが正解かは一概には言えません

以下の表を参考に、自分の状況に合った判断をしてください

【満額受給がおすすめの人】

  • しっかり休養してからじっくり転職活動をしたい
  • 希望する職種・業界にこだわりたい
  • スキルアップの勉強をしたい
  • 転職市場が厳しく、すぐに内定が出る見込みが低い

【早期再就職がおすすめの人】

  • 良い求人がすでに見つかっている
  • 収入が途切れることに不安がある
  • キャリアの空白期間を短くしたい
  • 社会保険の負担を減らしたい

大切なのは、失業保険を「最大限もらう」ことではなく、「最善のキャリアを築く」ことです。

良い就職先が見つかったら、給付を残して入社するのも立派な選択です。

再就職手当も合わせれば、それなりの金額を受け取れます。

チャンスを逃さず、後悔のない選択をしてください。

失業保険や退職について相談できる窓口3選

失業保険の手続きや退職に関する悩みは、一人で抱え込まずに専門家に相談しましょう

ここでは、無料で相談できる公的機関と、有料のサービスをご紹介します

①ハローワーク(公共職業安定所)

失業保険に関する相談は、まずハローワークへ

受給資格の確認や申請手続きを無料でサポートしてもらえます

【ハローワークでできること】

サービス 内容
失業保険の申請 受給資格の決定、各種届出の受付
職業相談 キャリアカウンセリング、求人紹介
職業訓練 ハロートレーニングの案内・申込み
セミナー 履歴書の書き方、面接対策など

ハローワークは全国に500ヶ所以上あり、お住まいの地域の最寄りの窓口で相談できます

相談は予約なしでも可能ですが、混雑している場合は待ち時間が発生することがあります。

事前に電話で混雑状況を確認するか、午前中の早い時間帯に行くのがおすすめです。

ハローワークの所在地は、厚生労働省のウェブサイトで検索できます。

②労働基準監督署

退職理由をめぐって会社と揉めている場合は、労働基準監督署に相談できます

【労働基準監督署で相談できること】

  • 「自己都合」と「会社都合」の判断について
  • 未払い賃金や残業代の問題
  • 退職を強要された場合
  • 離職票を発行してもらえない場合

会社が「自己都合」と記載しているが、実際は「会社都合」に該当するのでは?というケースは少なくありません

例えば、以下のような場合は会社都合として認められる可能性があります

  • パワハラがひどくて退職した
  • 給与が大幅に下げられた
  • 事業所が移転して通勤が困難になった
  • 残業が月45時間を超えていた

労働基準監督署に相談すれば、適切な対応方法をアドバイスしてもらえます

相談は無料で、匿名での相談も可能です。

③退職代行サービス

「会社と直接やり取りしたくない」「退職を言い出せない」という方には、退職代行サービスという選択肢もあります

【退職代行サービスの特徴】

メリット 注意点
会社と直接話さなくてよい 費用がかかる(2〜5万円程度)
即日退職できるケースもある 業者によって対応範囲が異なる
精神的な負担が軽減される トラブル対応は弁護士資格が必要

退職代行サービスを選ぶ際は、以下の点に注意してください

  • 弁護士または労働組合が運営・監修しているか
  • 料金は明確か(追加料金の有無)
  • 実績や口コミはどうか
  • 対応範囲(退職の意思伝達のみ or 交渉も可能)

「退職届を出すだけ」であれば一般の業者でも問題ありませんが、残業代の請求や退職金の交渉など、法的な交渉が必要な場合は弁護士に依頼する必要があります

退職代行サービスは最後の手段として考え、まずはハローワークや労働基準監督署への相談をおすすめします

よくある質問(FAQ)

Q. 失業保険を一度もらうとデメリットは何がありますか?

A. 主なデメリットは以下の5つです

  • 被保険者期間がリセットされる 次回の受給までに再度被保険者期間を満たす必要があります。
  • アルバイト・副業に制限がかかる 週20時間未満、31日未満の見込みでないと減額や支給停止になります。
  • 社会保険の負担が発生する 国民健康保険と国民年金の保険料を自分で支払う必要があります。
  • 転職活動でマイナス評価になる可能性 失業期間が長いと、採用担当者に懸念を持たれることがあります。
  • 再就職手当がもらえなくなる 満額受給すると、早期再就職のボーナスである再就職手当の対象外になります。

ただし、これらはデメリットとして認識した上で、状況に応じて活用すれば問題ありません

Q. 失業手当を一度もらうと次は何年後から受給できますか?

A. 「何年後」という決まりはありません

大切なのは、必要な被保険者期間を再度満たすことです。

退職理由 必要な被保険者期間
自己都合退職 離職前2年間で12ヶ月以上
会社都合退職 離職前1年間で6ヶ月以上

理論上、自己都合退職なら約1年後、会社都合退職なら約半年後には再受給が可能です。

ただし、被保険者期間の計算方法は複雑なため、詳しくはハローワークで確認してください。

Q. 失業保険は満額もらったほうが得ですか?

A. 必ずしもそうとは限りません

早期に再就職すれば「再就職手当」がもらえます

さらに、早く就職した分だけ給与収入が早く得られ、社会保険の自己負担も減ります

観点 満額受給 早期再就職
失業保険の総額 多い 少ない(再就職手当あり)
給与収入 遅れる 早く得られる
社会保険負担 自己負担期間が長い 短い
キャリアへの影響 空白期間が長い 短い

総合的に判断すると、良い就職先が早期に見つかった場合は、満額受給にこだわる必要はありません

Q. 失業保険を一度もらうと将来の年金額は減りますか?

A. 失業保険を受給したこと自体は、将来の年金額に影響しません

ただし、失業期間中の国民年金の取り扱いには注意が必要です。

状況 年金への影響
国民年金保険料を納付 影響なし
免除を受けた 一部減額(全額免除なら半分が反映)
未納 その期間は年金に反映されない

未納は最も損ですので、支払いが難しい場合は必ず免除申請をしてください

免除された保険料は、10年以内であれば追納も可能です。

Q. 自己都合退職でも失業保険は何回ももらえますか?

A. はい、条件を満たせば何回でも受給できます

受給回数に上限はありません

ただし、毎回以下の条件を満たす必要があります

  • 離職前2年間で12ヶ月以上の被保険者期間
  • 働く意思と能力があること
  • ハローワークで求職の申込みをすること
  • 失業の状態にあること

また、5年間で3回以上自己都合退職すると、給付制限期間が1ヶ月から3ヶ月に延長されるルールがあります

転職を繰り返すと不利になるケースもありますので、計画的なキャリア形成を心がけましょう。