高年齢求職者給付金の計算ツール!65歳以上の失業保険を自動シミュレーション【2025年改定対応】

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65歳以上で離職した場合、通常の失業保険(基本手当)ではなく「高年齢求職者給付金」という一時金を受け取ることができます。

しかし、自分がどれくらいの金額を受給できるのか分からず不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、退職前の月収と雇用保険の加入期間を入力するだけで受給額がわかる計算ツールを設置しています。

さらに、令和7年(2025年)8月1日改定の最新の基本手当日額にも完全対応しています。

計算ツールだけでなく、受給額の早見表や通常の失業保険との違い、ハローワークでの申請手続きまで網羅的に解説していますので、ぜひ最後までご活用ください。

この記事でわかること

  • 高年齢求職者給付金がいくらもらえるか(計算ツール+月収別シミュレーション)
  • 賃金日額・基本手当日額・給付率の計算方法(3ステップで図解)
  • 2025年8月1日改定後の最新早見表
  • 受給に必要な3つの条件とハローワークでの具体的な申請手順
  • 通常の失業保険(64歳以下)との違いと年金との併給可否

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高年齢求職者給付金の計算や手続きは複雑で、ご自身だけで進めると受給漏れや申請ミスが起きるケースも少なくありません。

「自分は本当に対象なのか」「いくらもらえるのか」「何から手をつければいいのか」――そんなお悩みをお持ちの方は、退職後の給付金手続きを専門家にまるごと任せられるマルナゲに相談してみてはいかがでしょうか。


高年齢求職者給付金の計算ツール|あなたの受給額を今すぐシミュレーション

65歳以上で退職された方が気になるのは、やはり「自分はいくら受け取れるのか」という点ではないでしょうか。

ここでは、退職前6ヶ月の平均月収と雇用保険の加入期間を入力するだけで、高年齢求職者給付金の受給見込み額を算出できる計算ツールを設置しています。

高年齢求職者給付金 かんたん計算ツール

令和7年8月1日改定の基本手当日額に対応(厚生労働省公表値準拠)

退職前6ヶ月の平均月収(税込) 必須

基本給+各種手当(残業代・通勤手当等)を含む総支給額。賞与・退職金は除く。

雇用保険の被保険者期間 必須

退職した会社での雇用保険加入期間を選択してください。

退職日 任意

入力すると、振込時期の目安を表示します。

計算結果

受給見込み額(一括支給)

賃金日額
基本手当日額
給付率
支給日数

令和7年(2025年)8月1日改定後の最新の基本手当日額に対応しており、計算結果として「賃金日額」「基本手当日額」「給付率」「支給日数」「受給予定額(一括支給額)」を一覧で確認可能です。

入力に必要なのは、以下の3つの情報だけです。

  • 退職前6ヶ月の平均月収(税込総支給額)
  • 雇用保険の被保険者期間(1年未満 or 1年以上)
  • 退職日(振込時期の目安を知りたい場合のみ・任意)

なお、このツールで算出される金額はあくまで概算です。

実際の支給額は、ハローワークでの受給資格決定の際に正式に確定しますので、目安としてご活用ください。

このセクションの内容

計算ツールに入力する月収の正しい出し方

計算ツールに入力する「月収」の金額を間違えると、シミュレーション結果に大きなズレが生じてしまいます。

正しい計算結果を得るために、ここでは入力すべき月収の出し方を詳しく解説します。

まず、入力すべき月収とは、基本給だけではありません。

毎月固定で支払われる各種手当を含めた税込の総支給額を指します。

具体的に含めるものと含めないものを整理すると、以下のようになります。

月収に含めるもの 月収に含めないもの
基本給 賞与(ボーナス)
残業手当(時間外手当) 退職金
通勤手当 慶弔見舞金
住宅手当 インセンティブ・報奨金(臨時)
家族手当(扶養手当) 3ヶ月を超える期間ごとに支給される手当
役職手当  

賃金日額の算定に含める「賃金」とは、基本給のほかに通勤手当や役職手当などの各手当も含めた総支給額です。ただし、賞与など臨時の賃金および3ヶ月を超える期間ごとに支給された賃金は除きます。

── 厚生労働省「離職されたみなさまへ

直近6ヶ月で月ごとに給与額が異なるケースもあるでしょう。

残業時間の増減によって毎月の金額が変わる場合は、6ヶ月分の総支給額を合計し、それを6で割った平均値を入力してください。

たとえば、直近6ヶ月の総支給額が「22万円・24万円・20万円・23万円・25万円・22万円」だった場合、合計136万円÷6ヶ月=約22.7万円が入力すべき平均月収です。

もし給与明細が手元にない場合は、勤務先の人事部門に確認するか、「雇用保険被保険者証」や「源泉徴収票」の支払金額を参考にしましょう。

計算結果の見方と「手取り」ベースでの受給額の考え方

計算ツールで表示される受給額は「額面」の金額であり、実際に手元に残る「手取り」とは異なります。

ただし、この違いを正しく理解しておくと、退職後の生活費を見積もるうえで非常に役立ちます。

まず知っておきたいのは、高年齢求職者給付金は非課税という点です。

所得税も住民税もかからないため、通常の給与と比べて「額面=手取りに近い」という特徴があります。

この点は、失業中の生活設計において大きなメリットといえるでしょう。

一方で、退職後に発生する支出も考慮が必要です。

受給額と別に支払いが必要になる主な項目は以下の通りです。

  • 国民健康保険料(在職中は会社と折半だったものが、退職後は全額自己負担に変わる)
  • 介護保険料(65歳以上は第1号被保険者として市区町村に直接納付)
  • 国民年金保険料(60歳以上は原則として任意加入だが、加入している場合は支払い継続)

たとえば、計算ツールで受給額が「279,000円」と表示された場合でも、国民健康保険料と介護保険料として月2〜3万円の支払いが別途必要になる可能性があります。

退職後の家計シミュレーションをする際は、受給額だけでなくこれらの固定支出も合わせて試算しておくと安心です。


高年齢求職者給付金の計算方法|支給額を決める3つのステップ

「計算ツールを使えば結果はわかるけど、そもそもどういう仕組みで金額が決まるの?」と疑問を感じている方もいるかもしれません。

高年齢求職者給付金の受給総額は、以下の計算式で算出されます。

受給総額 = 基本手当日額 × 支給日数(30日 or 50日)

この「基本手当日額」を導き出すには、3つのステップを順番に踏む必要があります。

  1. 退職前の賃金から「賃金日額」を算出する
  2. 賃金日額に「給付率」をかけて「基本手当日額」を求める
  3. 雇用保険の加入期間から「支給日数」を特定する

ここからは、それぞれのステップを具体的な計算例とあわせて解説していきます。

このセクションの内容

賃金日額の計算式と算出例

最初のステップは「賃金日額」の算出です。

賃金日額とは、退職前にもらっていた給与を1日あたりに換算した金額のことで、以下の計算式で求めます。

賃金日額 = 退職前6ヶ月間の賃金合計 ÷ 180

「180」で割るのは、6ヶ月=約180日(30日×6ヶ月)として日割り計算をするためです。

賃金に含めるのは、基本給のほかに残業手当・通勤手当・住宅手当・役職手当など毎月支給される諸手当すべてです。

一方、賞与(ボーナス)や退職金、慶弔見舞金など臨時に支払われるものは含めません。

それでは、月収ごとの賃金日額を具体例で見てみましょう。

パターン 退職前の平均月収(税込) 計算式 賃金日額
パートタイム勤務のAさん 月収15万円 15万円×6÷180 約5,000円
一般的なフルタイム勤務のBさん 月収25万円 25万円×6÷180 約8,333円
管理職として勤務していたCさん 月収35万円 35万円×6÷180 約11,667円

ここで注意しなければならないのが、賃金日額には上限額と下限額が設定されている点です。

令和7年(2025年)8月1日改定後の基準では、65歳以上の方に適用される賃金日額の範囲は以下のとおりです。

  • 賃金日額の下限額 …… 3,014円
  • 賃金日額の上限額 …… 14,510円

雇用保険では、離職者の「賃金日額」に基づいて「基本手当日額」を算定しています。賃金日額については上限額と下限額を設定しており、「毎月勤労統計」の平均定期給与額の増減により、その額を変更します。

── 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和7年8月1日から~

たとえ月収が50万円で賃金日額が16,667円と計算されたとしても、上限の14,510円が適用されます。

逆に、月収が極端に低く賃金日額が3,014円を下回る場合は、下限の3,014円が適用される仕組みです。

給付率(50〜80%)の適用ルールと基本手当日額の算出

賃金日額がわかったら、次のステップとして「給付率」をかけて基本手当日額を算出します。

65歳以上の方に適用される給付率のテーブルは、29歳以下の方と同じ基準です。

このルールのポイントは、在職中の賃金が低かった人ほど給付率が高く設定されているという点にあります。

賃金日額と給付率の関係を以下にまとめました。

賃金日額の範囲 給付率 基本手当日額の範囲
3,014円以上〜5,340円未満 80% 2,411円〜4,271円
5,340円以上〜13,140円以下 80%〜50%(段階的に逓減) 4,272円〜6,570円
13,140円超〜14,510円以下 50% 6,570円〜7,255円
14,510円超 ―(上限額が適用) 7,255円(上限額)

離職時の年齢が65歳以上の方が高年齢求職者給付金を受給する場合も、29歳以下の基本手当日額の計算表を適用します。

── 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和7年8月1日から~

賃金日額が5,340円以上13,140円以下の「中間帯」に該当する方は、80%〜50%の間で段階的に給付率が下がっていきます。

この中間帯の具体的な計算式は以下のとおりです。

基本手当日額(y)= 0.8 × 賃金日額(w)− 0.3 ×{(w − 5,340)÷ 7,800}× w

たとえば、月収25万円で賃金日額が8,333円の場合を計算すると、以下のようになります。

y = 0.8 × 8,333 − 0.3 ×{(8,333 − 5,340)÷ 7,800}× 8,333

y = 6,666.4 − 0.3 × 0.3837 × 8,333

y = 6,666.4 − 959.3

y ≒ 5,707円

なお、令和7年8月1日改定後の基本手当日額の上限額と下限額は以下のとおりです。

  • 基本手当日額の下限額 …… 2,411円(改定前:2,295円から+116円)
  • 基本手当日額の上限額 …… 7,255円(改定前:7,065円から+190円)

支給日数は雇用保険の加入期間で決まる

最後のステップは「支給日数」の特定です。

高年齢求職者給付金の支給日数は、雇用保険の被保険者期間に応じて以下の2パターンのみで決まります。

雇用保険の被保険者期間 支給日数
1年未満 30日分(一括支給)
1年以上 50日分(一括支給)

通常の失業保険(基本手当)では、退職理由(自己都合・会社都合)や年齢によって支給日数が90日〜330日と幅広く変動します。

しかし、高年齢求職者給付金の場合は退職理由や年齢による日数の違いがありません。

被保険者期間が1年以上か未満かの2択でシンプルに決まる点が、この制度の大きな特徴です。

もう一つの重要な特徴として、支給方法が一括払いである点が挙げられます。

通常の失業保険は4週間(28日)ごとにハローワークで失業認定を受けながら分割で支給されますが、高年齢求職者給付金は受給資格が認定された後に一時金として一括で口座に振り込まれます。

  • 通常の失業保険 → 28日ごとの分割支給(認定のたびにハローワークに出向く必要あり)
  • 高年齢求職者給付金 → 一時金として一括支給(認定後にまとめて振り込み)

この違いにより、退職直後にまとまった資金を手にできるのは高年齢求職者給付金ならではのメリットといえます。


【2025年最新】基本手当日額の早見表と月収別シミュレーション

計算式を使って自分で受給額を算出するのは少し手間がかかると感じる方も多いでしょう。

このセクションでは、令和7年(2025年)8月1日改定後の最新基準にもとづく早見表と、月収別の受給額シミュレーションを掲載しています。

自分の月収に近い行を確認するだけで受給額のおおよその目安が把握できますので、計算ツールとあわせてご活用ください。

このセクションの内容

65歳以上向け基本手当日額の早見表(令和7年8月1日改定版)

令和7年(2025年)8月1日に改定された最新の基準にもとづき、65歳以上の方に適用される基本手当日額の早見表を以下にまとめました。

65歳以上の方には「29歳以下」と同じ給付率テーブルが適用されるため、この表の数値がそのまま当てはまります。

賃金日額の範囲 給付率 基本手当日額の範囲
3,014円以上〜5,340円未満 80% 2,411円〜4,271円
5,340円以上〜13,140円以下 80%〜50%(段階的) 4,272円〜6,570円
13,140円超〜14,510円以下 50% 6,570円〜7,255円
14,510円超 ―(上限適用) 7,255円(上限額)

この早見表の見方はシンプルです。

まず自分の賃金日額(退職前6ヶ月の賃金合計÷180)を計算し、該当する行を探してください。

その行の「基本手当日額の範囲」に記載された金額が、あなたの1日あたりの給付額の目安となります。

今回の改定で、前年度から上限額・下限額ともに引き上げられています。

改定前との具体的な変更点を確認しておきましょう。

項目 改定前(令和6年8月〜) 改定後(令和7年8月〜) 増減
基本手当日額の下限額 2,295円 2,411円 +116円
基本手当日額の上限額 7,065円 7,255円 +190円
賃金日額の下限額 2,869円 3,014円 +145円
賃金日額の上限額 14,130円 14,510円 +380円

この改定の背景には、令和6年度の平均給与額が前年度より上昇したことがあります。

厚生労働省が「毎月勤労統計」の平均定期給与額にもとづいて毎年見直しを行っており、最低賃金の引き上げにも連動して下限額が上がりました。

月収別の受給額シミュレーション一覧

ここからは、計算ツールを使わなくても受給額の目安がわかるように、退職前の平均月収ごとのシミュレーション結果を一覧表にまとめました。

月収10万円〜40万円超まで幅広いパターンを用意しています。

自分の月収に最も近い行を見つけて、受給見込み額の参考にしてください。

退職前の平均月収(税込) 賃金日額 基本手当日額(概算) 30日分(加入1年未満) 50日分(加入1年以上)
月収10万円 約3,333円 約2,667円 約80,000円 約133,333円
月収15万円 約5,000円 約4,000円 約120,000円 約200,000円
月収20万円 約6,667円 約4,890円 約146,700円 約244,500円
月収25万円 約8,333円 約5,707円 約171,200円 約285,350円
月収30万円 約10,000円 約5,940円 約178,200円 約297,000円
月収35万円 約11,667円 約6,290円 約188,700円 約314,500円
月収40万円超 14,510円超 7,255円(上限) 約217,650円 約362,750円

※上記は概算値です。端数処理の関係で、実際にハローワークで認定される金額とは多少の誤差が生じます。

たとえば、パートタイムで月収15万円の方が雇用保険に1年以上加入していた場合、受給額の目安は約20万円です。

フルタイムで月収30万円の方であれば、1年以上の加入で約29.7万円の一時金が見込めます。

月収40万円を超える場合は上限額が適用されるため、それ以上月収が高くても受給額は約36.3万円で頭打ちとなる点に注意しましょう。

この表を活用すれば、「自分の月収だとだいたいこのくらい」という目安を計算なしでつかむことができます。

より正確な金額を知りたい方は、記事冒頭の計算ツールに実際の月収を入力してシミュレーションしてみてください。

高年齢求職者給付金の受給条件とハローワークでの申請手続き

高年齢求職者給付金を受け取るためには、一定の条件を満たしたうえでハローワークに申請する必要があります。

「自分は対象になるのか」「どんな書類が必要なのか」を事前に把握しておくと、退職後の手続きをスムーズに進められます。

ここでは、受給に必要な3つの条件、具体的な申請手続きの流れ、そして通常の失業保険との違いを詳しく解説していきます。

このセクションの内容

受給に必要な3つの条件

高年齢求職者給付金を受給するためには、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。

一つでも欠けていると受給資格が得られませんので、退職前の段階で確認しておくことが大切です。

【条件1】離職時に65歳以上であり、雇用保険に加入していたこと

最も基本的な条件は、離職した時点で65歳以上であること、かつ雇用保険の「高年齢被保険者」であったことです。

ここで注意が必要なのが、法律上の年齢の数え方です。

民法上、65歳に達するのは「65歳の誕生日の前日」とされています。

そのため、退職日のタイミングによって適用される制度が変わります。

  • 65歳の誕生日の前日以降に退職 → 高年齢求職者給付金の対象
  • 65歳の誕生日の2日前までに退職 → 通常の失業保険(基本手当)の対象

たった1日の違いで受け取れる金額が数十万円単位で変わるケースもあるため、退職日の設定は慎重に検討してください。

なお、高年齢求職者給付金には年齢の上限がありません。

70代でも80代でも、条件さえ満たせば受給の対象になります。

【条件2】離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あること

離職した日からさかのぼって1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算で6ヶ月以上あることが求められます。

ここでのポイントは「通算」であり「連続」ではないという点です。

途中にブランク(未加入期間)があっても、合算して6ヶ月以上あれば条件を満たします。

なお、1ヶ月としてカウントされる基準は以下のとおりです。

  • 賃金支払基礎日数が11日以上ある月 → 1ヶ月としてカウント
  • 11日未満でも、賃金の基礎となった労働時間数が80時間以上 → 1ヶ月としてカウント(令和2年8月1日以降の離職に適用)

通常の失業保険(基本手当)では「2年間で12ヶ月以上」の被保険者期間が原則必要ですが、高年齢求職者給付金は「1年間で6ヶ月以上」と条件がやや緩やかに設定されています。

【条件3】失業の状態にあり、就職する意思と能力があること

3つ目の条件は、現在「失業の状態」にあることです。

失業の状態とは、働く意思と能力を持ちながら、求職活動を行っているにもかかわらず就職できていない状況を指します。

そのため、以下に該当する方は対象外となります。

  • 家事に専念する予定の方
  • 学業に専念する予定の方
  • すでに週20時間以上の勤務をしている方
  • 自営業を開始した方

受給するにはハローワークで求職の申込みを行うことが必須であり、「退職したから自動的にもらえる」というものではない点に注意してください。

ハローワークでの申請手続きの流れと必要書類

受給条件を満たしていることが確認できたら、実際にハローワークで申請手続きを進めていきましょう。

手続きは、以下の4つのステップで進行します。

STEP1 離職票を受け取る

退職後、勤務先から「離職票-1」と「離職票-2」が届きます。

通常は退職後10日〜2週間ほどで届きますが、届かない場合は勤務先の人事部門か、管轄のハローワークに問い合わせましょう。

STEP2 ハローワークで求職の申込みと受給資格の決定を受ける

住所地を管轄するハローワークに必要書類を持参し、求職の申込みと受給資格の確認を行います。

持参する書類は以下の通りです。

必要書類 備考
離職票-1 退職後に会社から届く
離職票-2 退職後に会社から届く
マイナンバーカード(またはマイナンバー通知カード+本人確認書類) 運転免許証やパスポートなどで代替可
証明写真(縦3cm×横2.4cm)2枚 正面上半身、最近撮影のもの
本人名義の預金通帳またはキャッシュカード 振込先口座の確認用
印鑑 認印で可

STEP3 7日間の待期期間を経過する

受給資格の決定を受けた日から7日間は「待期期間」として設けられ、この間は給付の対象外です。

この7日間は退職理由に関係なく、全員に適用されます。

また、自己都合退職の場合は待期期間7日に加えて原則1ヶ月の給付制限期間が設けられます(2025年4月の法改正により、従来の2ヶ月から短縮されました)。

STEP4 受給資格が認定され、指定口座に一括振込

待期期間(および該当する場合は給付制限期間)を経た後、失業の認定が行われます。

認定後はおおむね7日程度で、届出した金融機関の口座に一括で振り込まれます。

なお、申請期限は離職日の翌日から1年間です。

この期限を過ぎてしまうと給付金を受け取る権利そのものが消滅するため、退職後はできるだけ早く手続きに取りかかることが重要です。

ハローワークの窓口では、正確な賃金日額や基本手当日額の計算もしてもらえます。

自分で計算した結果に不安がある方は、窓口で確認してもらうのも一つの方法です。

高年齢求職者給付金と通常の失業保険(基本手当)の違い

65歳前後で退職を検討している方にとって、「高年齢求職者給付金」と「通常の失業保険(基本手当)」のどちらが適用されるのかは非常に重要な問題です。

退職日が1日違うだけで適用される制度が変わり、受給できる金額に大きな差が生じることもあります。

両者の違いを正確に把握するため、主要な比較項目を以下の表にまとめました。

比較項目 通常の失業保険(基本手当) 高年齢求職者給付金
対象年齢 65歳未満 65歳以上
支給方法 4週間ごとの分割支給 一時金として一括支給
支給日数 90日〜330日(退職理由・年齢・加入期間で変動) 30日 or 50日(加入期間のみで決定)
受給回数の制限 受給後に再度条件を満たせば可能 何度でも受給可能(回数制限なし)
老齢年金との併給 特別支給の老齢厚生年金は支給停止 老齢年金と同時に受給可能
必要な被保険者期間 原則:2年間で12ヶ月以上 1年間で6ヶ月以上(条件が緩い)
求職活動実績 認定期間ごとに原則2回以上必要 求職申込み後に認定を受ければ一括支給

この表からわかるように、支給日数だけを見ると通常の失業保険のほうが手厚く設計されています。

たとえば、会社都合で退職した場合の通常の失業保険は最大330日分の給付を受けられますが、高年齢求職者給付金は最大でも50日分です。

一方、高年齢求職者給付金には通常の失業保険にはない大きなメリットがあります。

それは老齢年金との併給が可能という点です。

通常の失業保険を受給している間は「特別支給の老齢厚生年金」が支給停止されてしまいますが、高年齢求職者給付金にはこの制限がありません。

年金を満額受け取りながら、さらに給付金も一括で受け取ることができるのです。

また、受給回数に制限がない点も見逃せません。

65歳で退職して給付金を受け取った後に再就職し、70歳で再度退職した場合でも、条件を満たしていれば何度でも申請・受給が可能です。

退職日を65歳の誕生日の前にするか後にするかで迷っている方は、年金の受給額やこれまでの雇用保険の加入期間を踏まえたうえで、どちらの制度がトータルで有利になるかを慎重に比較検討することをおすすめします。


高年齢求職者給付金についてのよくある質問

ここでは、高年齢求職者給付金に関して多く寄せられる疑問をQ&A形式で解説しています。

計算方法や受給手続きの細かな疑問をまとめていますので、気になる項目をチェックしてみてください。

Q. 高年齢求職者給付金の1日あたりの支給額(日額)はいくらですか?

高年齢求職者給付金の1日あたりの支給額は「基本手当日額」で決まり、退職前の賃金をもとに計算されます。

令和7年(2025年)8月1日改定後の基準では、以下の範囲に収まります。

項目 金額
基本手当日額の下限 2,411円
基本手当日額の上限 7,255円

具体的な日額は退職前6ヶ月の平均月収によって異なるため、「自分の場合はいくらになるのか」を知りたい方は記事冒頭の計算ツールまたは月収別シミュレーション一覧で確認してください。

なお、在職中の月収が高かった方ほど基本手当日額自体は高くなりますが、給付率は50%と低くなる傾向にあります。

一方、月収が低かった方は給付率80%が適用されるため、在職中の収入に対する補填率としては手厚い設計になっています。


Q. 高年齢求職者給付金の受給額はどのように計算するのですか?

高年齢求職者給付金の受給総額は、以下の3つの要素から算出されます。

  • 賃金日額 = 退職前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180
  • 基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50〜80%)
  • 受給総額 = 基本手当日額 × 支給日数(30日 or 50日)

たとえば、退職前の月収が20万円で雇用保険に1年以上加入していた場合の計算は以下のようになります。

賃金日額 = 20万円 × 6 ÷ 180 = 約6,667円

基本手当日額 ≒ 約4,890円(中間帯の計算式で算出)

受給総額 = 4,890円 × 50日 = 約244,500円

計算の詳しい手順は本記事の「高年齢求職者給付金の計算方法|支給額を決める3つのステップ」で段階的に解説していますので、あわせてご確認ください。


Q. 高年齢求職者給付金は2025年にどのような変更がありましたか?

2025年には、高年齢求職者給付金に影響する2つの大きな変更がありました。

① 2025年4月の法改正 ── 自己都合退職の給付制限期間が短縮

2025年4月1日から、自己都合退職の場合に課される給付制限期間が従来の2ヶ月から原則1ヶ月に短縮されました。

この変更は高年齢求職者給付金にも適用されるため、自己都合で退職した65歳以上の方も、従来より1ヶ月早く給付金を受け取れるようになっています。

ただし、5年間で3回以上の自己都合退職を繰り返した場合は3ヶ月の給付制限が適用される点に注意が必要です。

② 2025年8月1日の改定 ── 基本手当日額の上限額・下限額が引き上げ

毎年8月1日に見直される基本手当日額の算定基準が改定され、上限額・下限額ともに引き上げとなりました。

項目 改定前 改定後
基本手当日額の下限 2,295円 2,411円
基本手当日額の上限 7,065円 7,255円

高年齢求職者給付金は以前から存在する制度であり、「2025年に新しく始まった制度」というわけではありません。

ただし、上記の改正・改定によって給付制限のルールと金額の基準が変わっていますので、最新の情報を確認したうえで申請手続きを進めてください。


Q. 高年齢求職者給付金を受け取るにはどのような手続きが必要ですか?

高年齢求職者給付金の申請手続きは、おおまかに以下のステップで進みます。

  1. 退職後に会社から届く離職票(離職票-1・離職票-2)を受け取る
  2. 住所地を管轄するハローワークに離職票と必要書類を持参し、求職の申込みを行う
  3. 7日間の待期期間を経る(自己都合退職の場合はさらに原則1ヶ月の給付制限あり)
  4. 受給資格が認定されると、届出した金融機関の口座に一括で振り込まれる

申請時に必要な書類は、離職票のほかにマイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)、証明写真2枚、本人名義の預金通帳またはキャッシュカード、印鑑です。

特に注意していただきたいのが、申請期限は離職日の翌日から1年間という点です。

この期限を過ぎてしまうと受給資格が失われてしまうため、退職後はなるべく早くハローワークに足を運ぶようにしましょう。


Q. 高年齢求職者給付金を受給しながら年金も受け取れますか?

結論から言うと、高年齢求職者給付金と老齢年金は同時に受給できます。

これは高年齢求職者給付金の大きなメリットの一つであり、65歳以上のシニア世代にとって非常に重要なポイントです。

通常の失業保険(基本手当)を受給している場合、「特別支給の老齢厚生年金」が支給停止になるというルールがあります。

しかし、高年齢求職者給付金にはこの併給調整の制限が適用されません。

つまり、以下のような受給が可能です。

  • 老齢基礎年金を受け取りながら、高年齢求職者給付金も受け取る
  • 老齢厚生年金を受け取りながら、高年齢求職者給付金も受け取る

年金の支給額が減らされることなく、給付金を上乗せして受け取れるため、退職直後の生活資金を確保するうえで心強い制度といえるでしょう。


Q. 高年齢求職者給付金は何回でも受給できますか?

はい、受給回数に上限はありません

条件を満たすたびに何度でも申請・受給が可能です。

たとえば、65歳で定年退職して高年齢求職者給付金を受け取った後に再就職し、70歳で再度退職したケースを考えてみましょう。

この場合でも、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あり、失業の状態にあるという条件を満たしていれば、再び高年齢求職者給付金を受給できます。

また、高年齢求職者給付金には年齢の上限もありません。

70代・80代であっても、雇用保険に加入して働いていた方が退職した場合は対象になります。

ただし、受給のたびに「離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上」という条件を新たに満たす必要がある点には注意してください。

再就職先で雇用保険に加入していなかった場合や、加入期間が6ヶ月に満たない場合は受給資格が得られません。